日常生活の必需品(仔猫編)

・仔猫をお家に迎え入れるには? 

初めて仔猫を飼う時には、「食」と「住」の観点から、必要なものを取り揃えるようにしましょう。

特に正しいキャットフード選びは健康生活の第一歩です。もちろん愛情を持って作った手作り食が一番でしょうが、一般の方が猫の栄養学を熟知して時間とお金をかけて作るのはまず不可能です。世の中にはレシピや本などが出回っていますが、ほとんどが猫の栄養学を満たしていないことが分かっています。手作り食はたまにくらいで十分です。特別なことをする必要はありません。子猫の頃から栄養バランスの取れたプレミアム・キャットフードを与え、偏食癖をつけないようにしましょう。

▼以下仔猫飼育時に基本的に必要なもののリストです。チェックにお使いください。

準備するもの チェック欄
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プレミアム・キャットフード
(総合栄養食)
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フードは成長段階(ライフステージ)ごとにいろいろなタイプがありますので、きちんとライフステージに合わせたものを選びましょう。根本的にフード選びの間違っているキャットオーナーさんを見かえます。当院でも動物病院専用プレミアム・フードを各種販売しておりますし、各種サンプルもありますので、お気軽にスタッフまでご相談ください。
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飲料水

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飲料水は、常にきれいな水を用意し、いつでも飲めるようにしましょう。ミネラル・ウオーターは避けましょう(結石症の原因になることがあります)。
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食器
(フード用と飲料水用)
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フード用と飲み水用の2種類が必要です。安定性や衛生面から、プラスチック製よりもステンレス製や陶器で、食べやすい高さ(あまり縁が高くない浅め)のものを選びましょう。ガラスは避けてください。
複数飼育している場合は、フード用、飲み水用とも猫1頭に各1個ずつ用意してあげて下さい。ヒゲが当たる器をいやがる猫もいますので、とくにウエットフードを与える場合には、ボウルタイプよりも平らなお皿で与えたほうが食べやすいようです。
また、食器や水飲み場はトイレから離れた場所に設置してください。
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ペット・キャリー(籠)
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前後両方の扉が開くもの、上部が取り外せるものを購入してください。決して片方だけにしか扉のないものを買ってはいけません。ペット・キャリーはしつけや留守番、来客のときなどに便利です。普段からペット・きゃりーに入ってくつろぐ習慣をつけておくと、動物病院に連れて行ったり、旅行に行ったりするときに、抵抗なく中に入ってくれます。
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 猫ちゃんの通院ストレスを軽減しよう!
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おやつや副食
(フリカケなど)
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首輪
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自由に外出できる猫ちゃんはどこかに引っかかっても外れる首輪にしてください。そのような場合は迷子になったときに困らないようにマイクロチップの埋め込みをお勧めします。
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トイレ
 editトイレとトイレ砂を用意しましょう。トイレは猫の大きさの1.5倍は必要です。そうすることで、猫に十分なスペースを確保することができ、入ったり、振り向いたり、掻いたり、排泄したりすることができます。トイレには屋根付きのものもあります。
猫砂もいろいろなタイプのものがありますが、掃除が手軽で、排泄物のニオイをしっかり吸収するものを選びましょう。
複数飼育する場合のトイレの数は猫の頭数+1です(例えば2匹の猫を飼うのであればトイレは3つ必要になります)。また、トイレは一緒の場所にせずそれぞれを別の場所とか、別の階に置くことを心がけてください。1つ1つのトイレが近いと、猫は別々のトイレではなく1つのトイレだと認識します。
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眠る場所
(猫舎・サークルやベッド) edit
猫舎・サークルやベッドなど、猫専用の居場所を用意してあげましょう。ベッドは段ボールやカゴに毛布を敷いて作ってもOKです。
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キャット・タワー(室内飼育なら)
 edit猫の飼育環境には平面よりも高さが必要です。そのため完全室内飼育の場合は高さを得るためにキャット・タワーを設置したり、家具やタンスなどの上に登れるスペースを確保しましょう。
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名札
(ネームタグ)
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シャンプー・リンス
(猫用)
当院併設ペット美容室でも猫ちゃんのシャンプー・リンスなど取り揃えております。また、シャンプーも賜ります。
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ブラシ・クシ
当院でもブラシ・クシなど販売しております。詳しくはスタッフまでお尋ねください。
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歯磨きセット
(猫用)
当院でも歯科衛生商品など販売しております。詳しくはスタッフまでお尋ねください。
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爪切り
(猫用)&爪とぎ
 edit猫にとって爪とぎ(引っ掻くこと)は非常に重要です。特に室内飼育であれば、引っ掻くのに適した場所(複数の場所)を設けることが非常に重要です。爪とぎ、キャットツリー、ダンボール製のスクラッチボックスなど、さまざまなオプションがあります。愛猫がどのような質感を好むのか、また、縦長の爪とぎと横長の爪とぎのどちらが好きなのかを調べてみてください。
また、爪とぎの配置はとても重要です。猫は起きたときに伸びをしたり、引っ掻いたりすることが多いので、猫が寝ている場所の近くに置いてみてください。また、猫が好む、しかし好ましくない引っ掻き対象(例:ソファの角)の近くや前に爪とぎの設置をすることも有効です。
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おもちゃ
(安全性の高いもの)
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子猫は特に遊びの中からいろいろなことを学び、成長していきます。猫が毎日「新しい」遊びができるように、いろいろなおもちゃを用意しておくとよいでしょう。猫が自分で遊んだり、キャットオーナーと一緒に遊んだりできる、楽しくて適切なおもちゃを用意しましょう。おもちゃは肉体的、精神的な刺激を与え、猫が本来持っている狩猟行動や追跡行動を可能にします。猫は、遊ぶうちに質感や形が変化し、獲物を追いかけ、つかみ、殺すという行動を模倣するようなおもちゃを好みます。あなたの猫がおもちゃに「飽きた」ように見えるのは、遊んでも変化がないからかもしれません。猫じゃらしのようなおもちゃは、一緒に遊ぶ時間があると特に楽しいものです。
飲み込む可能性のある小さなも、すぐに壊れるもの、紐状のものは与えないで、安全なおもちゃを選んでください。紐や緩い部品のあるおもちゃは、猫が安全に過ごせるように、遊んだ後は必ず片付けましょう。

▲当院併設ペットショップでも各種グッツを販売しております。お気軽にご相談ください。

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参考文献・資料等


<1>慢性腎疾患に罹患した犬猫のための手作り食のレシピに対する評価
<2>栄養学の焦点:犬および猫の手作り食