コラム・ブログ
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循環器科(犬)
心タンポナーデ:Cardiac tamponade
心タンポナーデとは、心臓を包む心膜という膜の中に液体が異常に貯まることで、心臓が圧迫され、正常に機能できなくなる状態を指します。愛犬・愛猫においても、心タンポナーデは命にかかわる1分1秒を争う緊急な状態であり、迅速な治療が必要です。この状態になると心臓が十分に拡張できなくなり、全身への血液供給が著しく低下します。その結果、血圧の低下や臓器への血液供給不足が起こり、最悪の場合はショックや死に至ることもあります。 -
犬の病気
体臭:Body Odors
犬や猫は、人間と同様に自然な体臭を持っています。これらの体臭は、皮膚から分泌される油や腺からの分泌物とその副産物によって形成され、認識や社会的な相互作用、さらにはパートナーの選択において重要な役割を果たします。通常の体臭は耳や足、背中、尾、肛門の周りで特に強く感じられますが、これはこれらの部位に特定の腺が多く存在するためです。このような体臭は、ペットの種類(犬や猫)、品種、年齢、性的状態(去勢や避妊されているかどうか)によっても異なります。自然な体臭は多くの場合、飼い主にとって特に問題となるものではありませんが、異常な臭いが発生した場合、それは何らかの健康問題のサインかもしれません。 -
犬の病気
頻尿:Pollakiuria
頻尿(ひんにょう)とは、通常よりも頻繁に少量の尿を排出する状態を言います。オシッコの回数が多いことで、オシッコの量が多い多尿とは違いますので、注意してください。頻尿は、愛犬や愛猫の健康状態に問題があることを示すサインかもしれません。頻尿は、膀胱や尿道の異常、尿路感染症、または他の基礎疾患が原因となることが多いです。早期の発見と適切な治療が重要であり、放置するとさらなる健康問題を引き起こす可能性があります。 -
犬の病気
口臭:Halitosis
口臭(こうしゅう)とは、愛犬や愛猫の口から発生する不快な臭いで、急性または慢性の症状として現れることがあります。この臭いは、口腔内の問題に起因することが多いですが、全身性の疾患や消化器系、呼吸器系の問題が原因で発生することもあります。口腔内の原因としては、食べ物の残りや血液成分、唾液、そして剥離した口腔粘膜細胞などが、細菌によって分解される過程で揮発性硫黄化合物やその他の悪臭成分が生成されることが挙げられます。これにより、愛犬や愛猫の口臭が発生し、場合によっては全身状態にも影響を与えることがあります。 -
寄生虫科(犬)
コクシジウム症:Coccidiosis
コクシジウム症は、犬や猫の腸に寄生する単細胞の寄生虫であるコクシジウムによって引き起こされる感染症です。特に子犬や子猫、免疫力の低下した動物で問題となりやすく、宿主の腸の細胞に侵入してそこで増殖することで症状が現れます。これらの寄生虫は主にシストイソスポーラ属のCystoisospora felisとCystoisospora rivoltaによって引き起こされ、人や犬には感染しません。ただし、トキソプラズマ属は人畜共通感染症を引き起こすことがあり、これとは区別されます。 -
コラム・ブログ
短頭種気道症候群:Brachycephalic Airway Syndrome
短頭種気道症候群(Brachycephalic Airway Syndrome)は、ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シーズー、ボストンテリアなどの犬に多く見られる呼吸器の問題です。猫でもペルシャ、ヒマラヤン、ブリティシュ・ショート・ヘアー、スコティシュ・フォールドなどの猫種に見られます。これらの犬種や猫種は短い鼻と平らな顔を持っているため「短頭種(たんとうしゅ)」と呼ばれ、上気道の構造が異常になりやすく、呼吸が困難になることがあります。この症候群は、軽度の場合から重度の場合まであり、重篤な場合には緊急の治療が必要となることもあります。