チョコレート中毒の治療
有効な解毒薬はなく、対症療法を行います。ですので、治療の中心は、まず、早い段階であれば、催吐処置(吐かせる)や胃洗浄などを行います。また。吸収を防ぐために活性炭などの吸着剤の投与を行うこともあります。
その他としては症状に合わせて、点滴や制吐剤など各種薬剤を投与します。
チョコレート中毒の予防
犬や猫が口にできるところにチョコレートを置いたり、飲みかけのココアなどをおかないように十分注意することです。
チョコレートを成分とするおかしなどは必ず缶や瓶などに入れて蓋をして保管しましょう。特に小さなお子さんがいる家庭は注意してください。
チョコレート中毒の看護/その他
まず、中毒の場合はいつもそうですが、食べた時間と種類と量(いつ、何を、どれだけ)が重要になります。もしもチョコレートを摂取したと思ったら、その情報を必ず知らせてください。パッケージや食べた残り等を持ってきてもらえると摂取量の参考になりますので、あれば持参してください。
特に犬は人間と違ってテオブロミンの代謝・排泄に時間がかかるため、チョコレートを食べてから24時間程度は中毒が起こる危険性があり、そのため、食べてしばらくしても何もないからといって安心は出来ません。72時間を越えるとほぼ安心だとされています。
チョコレート中毒には個体差があると言われていますので、中毒量以下でも注意は必要です。特に子犬や子猫の場合は代謝能力が低いため、少量でも中毒を起こす可能性があるので注意してください。
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参考文献・資料等
- 犬と猫の毒物ガイド;74-75
- Some food toxic for pets
- Chocolate intoxication
- 犬の内科診療 Part1; 479-480:中毒(チョコレート)
- Chocolate Toxicosis in Animals
<1>チョコレート中毒