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中毒
チョコレート中毒
チョコレート中毒(ちょこれーとちゅうどく)はチョコレートやココア、もしくはそれらの加工食品に含まれるテオブロミンという成分の過剰摂取により起こります。タマネギ中毒も有名ですが、それと並んで犬や猫に食べさせてはいけないものとして大抵の飼主さんはよくご存知だと思います。 特に犬はチョコレートの味や匂いを好み、目を離したすきに大量に食べてしまって中毒事故がよくおこります。また、テオブロミンの分解と排泄が人に比べとても時間がかかるため、許容量を超えやすく中毒症状を起こしやすくなっています。体重に対してのチョコレートの摂取量が中毒に影響するため、大型犬よりも中小型犬、猫などでより多く発生する傾向がありますので注意が必要です。 また、チョコレートにはその他にもレーズン(ぶどう中毒)、ピーナツ(落花生中毒)、コーヒー豆(カフェイン中毒)なども併せて起こることもあります。 -
感染症科(猫)
猫伝染性腹膜炎 (FIP)
猫伝染性腹膜炎:FIP(ねこでんせんせいふくまくえん:エフアイピー)は、猫に腹膜炎などを起こすウイルスによる病気です。多くの猫がこのウイルスに感染すると言われていますが、ウイルスに感染しただけでは発病しませんが、一部の猫(12%程度)で、ストレス(過度な多頭飼育、出産、栄養不良、猫免疫不全ウイルス:FIV感染、猫白血病ウイルス:FeLV感染、手術など)やその他のファクターが一緒になって発病するのだと考えられています。約7割の猫が1歳未満で発症しますが、稀ですが高齢でも見られる病気です。 -
中毒
亜鉛中毒
※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペッ […] -
犬の病気
黄疸:Jaundice
黄疸(おうだん)とは、胆汁色素であるビリルビンが過剰に産生されたり、排泄能力の低下により、血液中にビリルビンが増加して、皮膚や粘膜、血清などが黄染(黄色くなること)することをいいます。 ビリルビンは、赤血球中の血色素であるヘモグロビンが分解されたときに生じます。このビリルビンは、肝臓で処理された後、胆汁とともに胆嚢に貯蔵され、腸管内に排泄されます。その後、腸内の細菌によって分解され、便や尿とともに体外に排出されます。 黄疸は病気の名前ではなく症状の一つですので、そのため、ビリルビン増加の原因となる疾患を特定し、治療にあたることが重要になります。 -
犬の病気
ぶどう膜炎
目の組織のうち、瞳孔(黒目のこと)の周りの眼球の色がついている部分である「虹彩(こうさい)」、水晶体を取り囲んで水晶体の厚みを調節する毛様体筋がある「毛様体(もうようたい)」、強膜(白目のこと)の内側にある膜である「脈絡膜(みゃくらくまく)」を総称して「ブドウ膜」といいます。「ブドウ膜」には目に栄養を与えるための毛細血管が分布しており、眼球の内部を覆っています。何らかの原因により、このブドウ膜の一部もしくは全体に炎症が起きるのがブドウ膜炎です。 -
犬の病気
熱中症(熱射病:Heatstroke)
熱中症とは日射病や熱射病などの総称で、夏場などの温度や湿度が高い時期(5月から10月)に特に注意をしたい病気です。直射日光や温度や湿度の高い環境下に長時間いたり、そのような環境下で運動を続けることにより体温が上昇します。すると、人間と同じような汗をほとんどかかなので体温調節機能が正常に機能しなくなり、異常に体温が上昇(40.5℃以上)してしまいます。 実は真夏より、動物の体が暑さに順応する前の初夏に多いので注意してください。 特に、シーズー、パグ、フレンチブルドック、ブルドック、ペキニーズなどの短頭種、それに日本の保険会社の統計ではゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバーも多いとされています。猫ではペルシャやエキゾチック・ショートヘアー、ヒマラヤン、さらに肥満気味の犬猫、加齢(高齢)、心臓病や呼吸器の持病が有る場合などに起こりやすいといわれているので注意が必要です[1]。 猫は犬に比べて熱中症には強いとされていますが、それでも夏場の締め切った室内などでは起こるので注意が必要です。 -
中毒
フェノトリン中毒
フェノトリンは、ピレスロイド系殺虫剤の一種で、ノミ取りシャンプーやノミ駆除スポットオン製剤などに持ちられている薬剤で、日本では未だ多くの市販製品に使用されていますが、アメリカでは猫への使用が問題視されている薬剤です。 -
猫の病気
猫の保険請求理由TOP30 2012年版
pets 動物医療保険をお持ちの方は診察前に保険証を提示してください! ■猫の保険請求理由TOP20 […] -
犬の病気
犬の保険請求理由TOP30 2012年版
※平均診療金額はアニコムの資料では平均保険受給額(50%プラン)となっているものを2倍にしてあります […] -
犬の病気
痴呆(認知症:認知機能不全症候群)
「痴呆(ちほう)」とは一般には「ボケ」とも言われます。これは、発育した脳が加齢などにより損傷されて、それまでに獲得していた知的能力が低下してしまっている状態で、現在では「認知症(にんちしょう)」「認知機能不全症候群(にんちきのうふぜんしょうこうぐん)」などとも言われます。 近年では獣医療の進歩に伴いワンちゃんや猫ちゃんの高齢化が進み、その結果、老齢に伴う認知症が増加しています。カリフォルニア大学の研究では11〜12歳の約28%、15〜16歳の約68%の犬に認知機能障害が現われると報告されています。猫では11〜14歳の約30%、15歳以上の約50%で見られるとされています。 また、犬では小型犬に多く、雄(オス)よりも雌(メス)に多く、未去勢雄よりも去勢雄に多い(長生きするから?)と報告されています。また、てんかんを持っていると発症しやすいとの報告もあります。 さらに、好発犬種としては柴犬や日本犬系の雑種がなりやすいと言われてますが、そうではなく年齢(加齢)が大きなリスク要因であるとする報告もあります。 以前は、犬の痴呆症は人とお -
内分泌科(犬)
副腎皮質機能低下症(アジソン病)
副腎皮質機能低下症(ふくじんひしつきのうていかしょう)は俗に「アジソン病」と呼ばれることもあります。副腎は、左右の腎臓の近くにあり、副腎皮質ホルモン(コルチゾール)を分泌する大切な内分泌器官です。このコルチゾールは、糖代謝や脂質代謝、タンパク質代謝、体の免疫系やストレスに対する作用などさまざまな働きを担っています。 副腎皮質機能低下症になると、この副腎皮質ホルモンの分泌が低下することにより、さまざまな症状が引き起こされます。若齢〜中年齢(平均約 4 歳齢)の雌犬(特に避妊手術をしていない雌)で多く、海外では純血種に多いと言われています。猫では珍しい病気です。 -
犬の病気
子宮蓄膿症
子宮は、雌(メス)犬や猫の腹腔内にあるY字型の生殖器官です。子宮蓄膿症(しきゅうちくのうしょう)とは、この子宮内に細菌感染が起こることで膿が溜まり、さまざまな症状を引き起こす病気です。猫に比べると犬に多く見られ、女性ホルモンの影響を受けやすく、特に子宮粘膜が増殖している発情後期に細菌感染が起こりやすいため、避妊手術をしていない中高齢での発症が多い病気です。避妊手術をしていないメス犬では最大19%程度が10歳までにこの病気になると報告されています。通常の子宮はもし細菌が侵入しても防御システムが働き排除できるのですが、発情出血後の発情休止期にはこの防御システムがうまくいかず感染が成立してしまいます。そのため、だいたいこの病気の数週間前に発情がきていることがおおい病気です。 また、子宮蓄膿症の発症には卵巣からのホルモンの分泌が関係しており、卵巣摘出を行っていればほとんど発症せず、当たり前ですが卵巣子宮摘出をしている場合には発症しません。 経産の犬よりも未経産の犬で多いと言われています。