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犬の病気
脂漏性皮膚炎
脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)とは皮脂腺の異常分泌や代謝性の異常あるいは体質など先天的な皮脂腺の異常から起こったり、アレルギーなどの基礎疾患が原因となって皮膚の角化が更新してべたつきやフケが見られる皮膚炎です。皮膚には細菌などの微生物やアレルゲン、紫外線など、さまざまな外部の刺激から最前線で体を守り、さらに内側からの潤いをキープするバリア機能が備わっています。特に犬の皮膚はヒトよりも薄く、非常にデリケートで、このバリア機能が低下すると皮膚の状態が悪くなり、乾燥しすぎたり脂っぽくなったりしてしまいます。この状態を脂漏症(しろうしょう)とよびます。 -
犬の病気
多飲多尿
多飲多尿(たいんたにょう)とは読んで字のごとく「たくさん水を飲んで、たくさんオシッコをする」ことです。英語では「Polyuria Polydipsia」(多尿多飲)」あるいはPU/PDと書きます。日本語だと、多飲多尿と逆が一般的です。多飲多尿で問題になるのが「多飲」なのか「多渇(たかつ)」なのかということです。たくさん水を飲んでしまうから、たくさんオシッコが出てしまっているのか、たくさんオシッコが出てしまうから、のどが渇いてたくさん水を飲むのかどちらかということです。犬や猫の場合、実際は多飲が先に起こることは極めて少ないと言われています。すなはち殆どはたくさんオシッコが出るので、喉が乾いて水をたくさん飲むということが多いということになります。 ちなみにオシッコの回数が増えるのは頻尿(ひんにょう)になるので、多尿とは違いますので注意してください。1回のオシッコの量が多いのが多尿です。 多飲は犬の場合1日体重1kgあたり100ml以上水を飲むなら、猫だと同じく体重1kgあたり50ml以上飲みならが一つの目安です。多尿は犬猫ともに1日あたり体重1kgあたり50ml以上のオシッコをする場合です。 -
犬の病気
マラセチア皮膚炎
マラセチアとは、人を含む動物の皮膚に常在する酵母です。通常でも常在菌として正常な皮膚にも存在しますが、しばしば皮膚疾患や外耳炎を引き起こすことがあり、犬の慢性皮膚疾患の原因になります。また、特発性だけでなく、アトピー性皮膚炎、脂漏性皮膚炎、甲状腺機能低下症などに併発して起こります。 -
犬の病気
変性性脊髄症(DM)
※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペッ […] -
コラム・ブログ
新型コロナウイルス感染予防対策チラシ
壱岐動物病院では、新型コロナウイルス感染症発生時の当院の対応をペットオーナーの皆様にお知らせするた […] -
コラム・ブログ
新型コロナウイルス発生中の診療に関するお知らせ!
壱岐島内で新型コロナウイルスが発生している間は、下記基準に従い診療致しますので、ご了承ください。 ま […] -
トピック
発熱
発熱(はつねつ)とは、病気に伴う兆候や症状の一つで、動物病院では熱発(ねっぱつ)とも言います。発熱は、生理的や深刻ではないものから生命を脅かすものまで、さまざまな原因によって引き起こされます。 犬や猫の平熱は人よりも高く、大体38.3度から38.8度くらいです。個体差があるので、日頃から体温測定をしてその子の平熱を知っておくことがとても大切です。平熱を大きく上回る(もしくは下回る)場合は、すぐに当院にご相談ください。通常平熱を0.5℃上回る39.3℃(または下回る:37.8℃以下)以上の場合は異常がかくれているかもしれません。40℃を超すと確実に熱があるといえますので、すぐにご相談ください。 -
中毒
チョコレート中毒
チョコレート中毒(ちょこれーとちゅうどく)はチョコレートやココア、もしくはそれらの加工食品に含まれるテオブロミンという成分の過剰摂取により起こります。タマネギ中毒も有名ですが、それと並んで犬や猫に食べさせてはいけないものとして大抵の飼主さんはよくご存知だと思います。 特に犬はチョコレートの味や匂いを好み、目を離したすきに大量に食べてしまって中毒事故がよくおこります。また、テオブロミンの分解と排泄が人に比べとても時間がかかるため、許容量を超えやすく中毒症状を起こしやすくなっています。体重に対してのチョコレートの摂取量が中毒に影響するため、大型犬よりも中小型犬、猫などでより多く発生する傾向がありますので注意が必要です。 また、チョコレートにはその他にもレーズン(ぶどう中毒)、ピーナツ(落花生中毒)、コーヒー豆(カフェイン中毒)なども併せて起こることもあります。 -
感染症科(猫)
猫伝染性腹膜炎 (FIP)
猫伝染性腹膜炎:FIP(ねこでんせんせいふくまくえん:エフアイピー)は、猫に腹膜炎などを起こすウイルスによる病気です。多くの猫がこのウイルスに感染すると言われていますが、ウイルスに感染しただけでは発病しませんが、一部の猫(12%程度)で、ストレス(過度な多頭飼育、出産、栄養不良、猫免疫不全ウイルス:FIV感染、猫白血病ウイルス:FeLV感染、手術など)やその他のファクターが一緒になって発病するのだと考えられています。約7割の猫が1歳未満で発症しますが、稀ですが高齢でも見られる病気です。 -
中毒
亜鉛中毒
※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペッ […] -
犬の病気
黄疸:Jaundice
黄疸(おうだん)とは、胆汁色素であるビリルビンが過剰に産生されたり、排泄能力の低下により、血液中にビリルビンが増加して、皮膚や粘膜、血清などが黄染(黄色くなること)することをいいます。 ビリルビンは、赤血球中の血色素であるヘモグロビンが分解されたときに生じます。このビリルビンは、肝臓で処理された後、胆汁とともに胆嚢に貯蔵され、腸管内に排泄されます。その後、腸内の細菌によって分解され、便や尿とともに体外に排出されます。 黄疸は病気の名前ではなく症状の一つですので、そのため、ビリルビン増加の原因となる疾患を特定し、治療にあたることが重要になります。 -
犬の病気
ぶどう膜炎
目の組織のうち、瞳孔(黒目のこと)の周りの眼球の色がついている部分である「虹彩(こうさい)」、水晶体を取り囲んで水晶体の厚みを調節する毛様体筋がある「毛様体(もうようたい)」、強膜(白目のこと)の内側にある膜である「脈絡膜(みゃくらくまく)」を総称して「ブドウ膜」といいます。「ブドウ膜」には目に栄養を与えるための毛細血管が分布しており、眼球の内部を覆っています。何らかの原因により、このブドウ膜の一部もしくは全体に炎症が起きるのがブドウ膜炎です。