・食生活では下記の食べ物に注意しましょう
まず皆さんがきちんと理解しなければならないのは、猫は人間と違う生き物であるということです。「人間にいい食べ物が、必ずしも猫にいいとは限らない」ということを肝にめいじてください。下手をすると病気や中毒、アレルギーを起こす食べ物さえありますので注意が必要です。
人間は「雑食」、猫は「完全な肉食」であることを覚えておいてください。「野菜は体にいいから!」と猫に与えていたり、「パッケージに野菜の写真があるからきっといいキャット・フードだわ!」と購入してたりするとあなたは猫の栄養学を全く理解していません。ライオンは同じ猫科動物ですが、野菜をもぐもぐ食べるライオンを見たことありますか?(但し、病院で処方される病気の療法食には治療のために野菜が含まれることがあります。これは治療のためですので与えても心配いりません)また、猫は草食動物を内蔵ごと食べます。ここで植物に含まれる栄養素などを摂取しています。
市販の人用のかつお節、コーヒー、紅茶、緑茶など、人間の食べ物は猫にとっては味が濃いので与えないようにしましょう。
まとめると基本はきちんとした「総合栄養食」のキャット・フードを与えることが無難です。当院でも販売しておりますので、よくわからない方はお気軽にスタッフまでご相談ください。
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猫に絶対に与えてはダメな食品
食べ物 | 理 由 |
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ネギ類 (長ネギ、玉ねぎ、にんにく等) |
タマネギ(ネギ)中毒を起こします。血液中の赤血球を壊す成分が入っているため、貧血の原因になります。加熱しても成分が分解されませんので、ハンバーグや餃子、すき焼きの残り汁なども注意が必要です。 |
チョコレート・ココア | カカオの成分が原因で、チョコレート中毒を起こします。 |
アボガド | 中毒を起こします。 |
アルコール | 中毒を起こします。 |
生のパン生地 | 生のパン生地を食べると胃の中で膨張したり、アルコールを発生させたりします。 |
アワビ | アワビの肝に含まれる「ピロフェオホルバイド」という成分が「光線過敏症」を引き起こす場合があります。 |
人間用サプリメント | 成分によっては中毒を起こします。例えばαリポ酸(チオクト酸)です。人に良いものが動物にも良いとは限りません。 |
ドッグフード | 犬と猫は栄養要求が違います。ドッグフードでは猫は栄養不足になります。 |
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猫に注意が必要な食品(あえて与える必要はない)
食べ物 | 理 由 |
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乳製品 (牛乳・ヨーグルト等) |
下痢などの胃腸障害の原因になります。仔犬には仔犬用のミルクを用いましょう。長期与えると胃腸が弱くなります。きちんとしたドッグフードと水を与えれば牛乳は不要です。 |
生卵 | 白身に含まれる成分が皮膚炎や抜け毛の原因になります。 |
生肉 | 寄生虫の心配があります。 |
香辛料 (コショウ、わさび、唐辛子など) |
胃腸障害や感覚麻痺などを起こす可能性がります。 |
野菜 | 猫は完全な肉食動物ですから、基本的に野菜は必要ありません。消化不良などから下痢や嘔吐を引き起こす可能性があります。 |
青魚&マグロ (サバやイワシ、マグロなど) |
大量に長期間食べてしまうと「黄色脂肪症」という病気になってしまいます。また、骨付きの魚は危険です。 |
甲殻類 (エビ、カニ、イカ、貝類など) |
消化が悪るく、消化不良の原因になりったり、ビタミンB1欠乏症を引き起こす恐れがあります。 |
レバー | 大量に与えると「ビタミンA過剰症」を引き起こします。 |
※これ以外にも与えてはいけない食べ物があります。きちんとしたキャットフードを与えていれば、わざわざわからない危険な食品を与える必要はありません。