エチレングリコール中毒

エチレングリコール中毒とは?

エチレングリコールは、車の不凍液、保冷剤、固くならないアイスノン、写真の現像液や錆取り、モーターオイル、工業用溶剤などに含まれています。どうも犬や猫はこの匂いや味が好きなようで、摂取して中毒を起こすことがあります。特に欧米では自分で車のオイルを交換する人が多く、結構見られる中毒だと言われていました。最近日本でも保冷剤で凍らせても固くならないものはエチレングリコールが入っている可能性があるので、注意が必要です。

犬よりも猫のほうが少量で重篤な症状をおこしますので、注意が必要です。

エチレングリコール中毒の原因

原因はエチレングリコールの摂取です。猫で1.5mg/kg、犬で6mg/kgの用量で危険だと言われてます。一般的な不凍液にはエチレングリコールが30~50%の濃度で入っているため、5㎏の猫では3ml、5㎏の犬では12mlの不凍液を飲むと危険です。

エチレングリコール中毒の症状

症状は主に3つのステージに分かれると言われます。
ステージ1:
まず最初に神経症状が現れます。摂取後数時間(最初の症状は30分位で発現する)~12時間で嘔吐や沈鬱、ふらつきなどの運動失調、呼吸促拍、頻脈、虚弱、多飲多尿、低体温、低カルシウム血症などが起こります。俗に「酔っぱらっているよう」とも言われます。
ステージ2:
摂取後12〜24時間で、頻呼吸、不整脈、肺水腫、高血圧ないし低血圧、アシドーシスなどの循環器系、呼吸器系の症状が現れます。
ステージ3:
摂取半日~3日くらいの間に急性腎不全となります。低カルシウム血症による神経症状、高血糖、高カリウム血症、高リン血症が見られることもあります。また、オシッコにシュウ酸カルシウム結石が出ることがあります。

エチレングリコール中毒の診断/検査

一番重要なのは問診です。その後、一般身体検査、血液検査血液化学検査尿検査が必要になります。

摂取3時間以内に尿にシュウ酸カルシウムの結石が見られることがあります。ただ、見られないからと言ってこの中毒を除外することはできません。

※不凍液の多くは蛍光色素が含まれていることが多いため、紫外線により発光するので、尿や吐物、口周りなどに紫外線ライトをあてることが診断の助けになることもあります。

シエチレングリコール中毒の治療

摂取後1~2時間以内であれば催吐処置(吐かせること)によって大部分を吸収させないうちに吐かせることができる可能性が高いと言われています。その後胃洗浄を行い、さらに輸液など補助療法を行います。活性炭はこの中毒には有用ではないとされています。

可能な場合は解毒剤であるエタノールを投与します。但し、すでに腎機能不全の場合は投与すべきではありません。

重症の場合は血液透析が必要となりますが、一般の動物病院でできるような処置ではありません。

アエチレングリコール中毒の予防

日本では不凍液による中毒はあまり多くはないと思いますが、自分で交換している人、近くに車屋さんなどがある場合は注意が必要です。また、アイスノンや保冷剤は使い方によってはとても便利ですが、成分や保管はしっかり行いましょう。ただ、全ての保冷剤にエチレングリコールが含まれているとは限りません。

エチレングリコール中毒の看護/その他

エチレングリコール中毒の治療は時間との勝負です。もしもアイスノンや保冷剤などを舐めたり囓ったりしているようなら、そのものも持って、早急に動物病院を受信して下さい。

エチレングリコールが含まれていない保冷剤でも、誤って食べてしまうと嘔吐や下痢などを起こしてしまうことがありますので注意してください。

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参考文献・資料等
  1. 猫の臨床Part1.364
  2. 伴侶動物のための救急医療.234-235


<1>犬のプロピレングリコール中毒症
<2>.臨床における病理学 猫のエチレングリコール中毒
<3>.あなたの診断は何ですか? 犬において後腹膜の滲出液に関連した、エチレングリコール中毒に対する治療
<4>.腎不全の犬2頭におけるアルミニウム系リン吸着剤投与後のアルミニウム中毒
<5>.市販の活性炭懸濁液の経口投与が犬の血清浸透圧および乳酸濃度に与える影響
<6>.フォメピゾール:Fomepizole