ホルモン反応性尿失禁の治療
主に内科療法で、性ホルモン剤(エストロジェン製剤)を経口で投与します。投与後お薬を減らしたり、止めても失禁が出なくなることがありますが、基本は一生涯お薬を飲む必要があります。また、性ホルモン剤ですので、滅多には起こりませんが、副作用として、食欲不振、嘔吐、骨髄抑制、発情兆候などが見られることがあります。
外科手術により治療した報告もありますが、有効性は低いとされていて一般的ではありません。
ホルモン反応性尿失禁の予防
生後3〜6ヶ月以内に避妊手術を行なった場合、ホルモン反応性尿失禁になりやすい[2]との報告が複数ありますので、特に大型犬での、あまりにも早期の避妊手術はお勧めできません。ただし、避妊手術の時期は関係ないという報告もあり、未だ議論されています。
ホルモン反応性尿失禁の看護/その他
ドッグオーナーがケアーという面で我慢できるのであれば、多少QOL(生活の質)は落ちるかもしれませんが、お薬を使わず、寝床のこまめなペットシーツの交換、寝る前にトイレをさせるなどで対処することも一つかと思います。
ペットシーツの交換が大変だとか、失禁の量が多いなど、どうしても我慢でき無い場合は、ご相談下さい。
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参考文献・資料等
- 犬の内科診療 Part2;171-173:ホルモン反応性尿失禁
- Associations between neutering and early‐onset urinary incontinence in UK bitches under primary veterinary care
- Urinary Incontinence in the Bitch: An Update