レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病

※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病とは?

レッグ・ペルテス病は、大腿骨頭無血壊死症(だいたいこっとうむけつえししょう)とも言われ、はっきりとした原因は不明ですが、大腿骨頭(後肢にある大腿骨と骨盤とを連結している部分)への血行が阻害され、骨頭が壊死してしまう病気です。多くの場合片側の肢に起こりますが、12~16%は両足にも起こります。
ウェスト・ハイランド・ホワイト・テリア、オーストラリアン・シェパード、ポメラニアン、マルチーズ、チワワ、ヨークシャー・テリア、ケアン・テリア、ミニチュア・プードル、トイ・プードル、ミニチュア・ピンシャーなどのミニチュアやトイ種と言われる小型犬(10kg未満)によく発症し、3~13ヵ月齢(ほとんどは6~7ヵ月齢)の成長期に多く見られます。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の原因

はっきりとした原因は今のところ不明ですが、遺伝が関連している可能性が示唆されています。
大腿骨頭への血管が何らかの原因で損傷を受け、血液の供給量が不足してしまうことにより骨頭が壊死することによって起こるといわれています。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の症状

主な症状として跛行や疼痛で、他には股関節周囲の過敏症などが見られ、治療が遅れると、歩行異常などの後遺症が残ってしまいます。
具体的には、痛みのために「後肢を引きずる」、「後肢に力が入らない」、「後肢を地面に最小限しか足をつかない」、「後肢をあげたままの状態になる」など「跛行」と呼ばれる症状を見せます。特に成長期の小型犬に多い病気です。跛行は、徐々に悪化していくこともあれば、急に現れる場合もあります。
その他の症状として、痛みによる「食欲低下」、股関節周囲の「過敏症(関節痛で股関節部分に触れられるのを嫌がる)」などが見られます。多くは片足だけに起こりますが、稀に両方の足に起こることもあります。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の診断/検査

まずは、問診、視診、触診を行います。股関節のレントゲン検査により診断します。またCTやMRIにより股関節の状態をより詳しく調べることもあります。
その他、全身の状態を把握したり他の病気を除外するために血液検査なども必要になるかもしれません。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の治療

年齢や症状、股関節の状態、オーナーの希望などによって治療法は異なりますが、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。基本は外科療法です。どうしても内科的療法を行う場合は、一時的に症状を抑えるものであることを理解し、4週間行っても改善が見られない場合は、外科手術を行うほうが良いとされています。
●内科的治療(保存的)
症状が軽度の場合は運動制限や鎮痛剤、レーザー療法などによる痛みの管理を主に行います。ただし、基本的には進行性の病気のため、内科的治療を行っても症状の改善がみられない場合が多く、その場合には最終的に外科治療を行います。
●外科的治療
大腿骨頭壊死症の手術は多くの場合、壊死した大腿骨頭を切除する「大腿骨頭切除術」を行います。手術後には長期間のリハビリも必要です。
レッグ・ペルテス病が大型犬で発症することは稀ですが、大型犬の場合は「大腿骨頭切除術」だけでは対処できないので「股関節全置換術」といって、人工股関節を設置する手術を行うこともあります。
外科的治療を行う場合は、麻酔のリスク、手術後の安静期間やケア方法、費用、リハビリなどについて十分に検討して行う必要があります。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の予防

この病気は原因がはっきりわかっていないため、予防は難しい病気ですが、特に、1歳以下の小型犬でこの病気になりやすい犬種は歩行に異変を感じたら早めに動物病院を受診し、早期発見することが大事です。
また、この病気は遺伝が関連している可能性があるため、繁殖を避けることが大事です。

レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の看護/その他

自宅では処方されたお薬をきちんと飲ませ、股関節に負担のかかる、ジャンプや運動などを避けましょう。リハビリやマッサージなどは症状の緩和や手術後の回復を早めたりと効果的ですので、CCRP有資格者獣医師や獣医看護師、PTの指導のもときちんと行いましょう。

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参考文献・資料等
  1. 犬の跛行診断; 114-132:股関節およびその周囲の異常に対する跛行診断
  2. 獣医整形内科;74-85:股関節と膝関節のSnap Diagnosisと診断の流れ


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この記事を書いた人

福山達也