犬を飼い始めたら

 犬との生活は人生に潤いを与えてくれる素晴らしものです。また、犬を飼うことでドッグオーナーも健康になることが多くの研究から分かっています[1]。大切なのは「ドックオーナーが楽しく、ワンちゃんが幸せで、周囲の人に迷惑をかけない」ことです。そのためには、きちんとした飼育法を身に着けて家族みんなでドッグライフを楽しむことです。あなたの愛犬が素敵な家族の一員になるようにしっかり育てていきましょう。
 犬はオオカミの子孫であり、人々は何千年もの間、犬と関わりを持ってきました。当初は重荷を運ぶ使用犬や番犬として犬を家畜化しました。今日でも多くの作業犬種が存在し、犬の役割は、身体障害者(例えば、視覚や聴覚に障害のある人)の介助、違法薬物やその他の禁制品を嗅ぎ分けることによる人間の法執行機関との協力、捜索救助任務における生存者の発見、さらには人間の患者のがん細胞を早期に発見するための驚異的な嗅覚の利用など、大きく拡大しています。もちろん、ほとんどの犬の主な役割は忠実な伴侶です。

まずはお家の環境に慣れさせる


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構いすぎない!

 ペットショップや知人、保健所などから入手したにしろ、拾ったにしろ、飼い始めた直後は嬉しかったり、心配だったりで構い過ぎてしまう傾向にあると感じます。小さなお子さんのいらっしゃるご家庭では構い過ぎで犬にかなりのストレスがかかることがあります。特に子犬の場合、飼い始めてしばらくの間は環境が変わり、精神的・肉体的ストレスが重なって最も体調を崩しやすい時期です。飼育開始1〜2週間が最もストレスがかかると言われています。この時期体調を崩してニューオーナー・シンドロームという病態になり、食欲不振嘔吐下痢低血糖などで命さえ落としてしまうことがあります。
 犬を迎えてしばらくは、環境に慣れさせることを第一に考えて、寝ている時は邪魔をせず寝かせてあげ、起きてる時は目一杯一緒に遊んであげましょう(特に小さなお子さんのいらっしゃる家庭では子供さんにこの話をして上げてください)。

ドックフードはどれも同じではありません

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適当に選ばない!

毎日食べるものだからドックフードは大切です。ドックオーナーさんたちをみているとフードに無頓着な方もまだまだ見られます。ドッグフードはどれも同じではありません。きちんと月齢や年齢にあわせた「総合栄養食(栄養学的にはドッグフードと新鮮な水だけで足りる)と表示があるものを与えましょう。
ドッグフードにはさまざまなものがありますが、安売り店などを避け、栄養バランスや品質など信頼できるメーカーのものを選びましょう。ドライフードは、貯蔵中に品質の変質が起こるので、買いだめせずに直射日光や高温多湿をさけて保管して、早めに与えるようにしましょう(大きくても1ヶ月くらいで食べ切れるくらいの袋を買うのが目安です)。

おやつなどを与えるのは悪いことではありませんが、量と質には配慮しましょう。与えるとしても一日に与える食事全体のカロリー量の10〜15%未満までが目安です。

まずは動物病院で健康診断

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健康な時にこそ動物病院に行く!

ワンちゃんを飼いはじめたら、なるべく早く動物病院へ連れていき健康診断を受けましょう。特に仔犬はまだ病気への免疫ができていません。安全のため、キャリーバッグなどに入れ、他の動物と接触しない状態で行くべきです。
ワンんちゃんに多い伝染病は混合ワクチン接種で予防できます。仔犬の混合ワクチン接種は生後6〜8週齢頃から複数回行います。成犬になってからも、定期的な予防接種が必要です。また、他にもフィラリア予防、ノミ・ダニ予防も、愛犬の命を守るために必ず行いましょう。
時々、今まで動物病院に行ったことがないなんて自慢する人がいますが、明らかに「私は犬の飼い方を知らないです!」と吹聴しているようなものです。周囲の愛犬家の目線がきついのに本人は気づいていないようです。。。。

元気な仔犬の育て方(新しい家族のために)
INDEX

初めて仔犬をお家に迎えて。さてこれから新しい家族との、楽しくそして心温まる生活が始まります!!
ワンちゃんとの生活は人生に潤いを与えてくれる素晴らしものです。大切なのは「ドックオーナーが楽しく、ワンちゃんが幸せで、周囲の人に迷惑をかけない」こと。そのためには、きちんとした飼育法を身に着けて家族みんなでドッグライフを楽しみ、あなたの愛犬が素敵な家族の一員になるようにしっかり育てていきましょう。
ここではワンちゃんを家族の一員として迎え入れるドッグオーナーの皆様に、ぜひご一読いただきたい内容をまとめました。「大切な家族」となるワンちゃんの健やかなる成長と幸せな家族生活のために、このページをご活用いただければ幸いです。
そして何かの時に「あれ?」と思ったら、このページを見直してください。順次追加、加筆などしていきます。

仔犬を迎えるための準備と注意

  1. 日常生活の必需品
  2. 仔犬の抱き方
  3. 仔犬のトイレとトイレトレーニング
  4. 仔犬の居住空間

快適な環境づくり

  1. 仔犬と一緒に暮らすための基本
  2. 仔犬に名前をつける
  3. 仔犬への食餌・ミルクの与え方
  4. 犬に与えてはいけない食べ物
  5. 睡眠時間
  6. 仔犬のしつけ
  7. 仔犬の社会化

清潔な毎日のためのお手入れ

  1. お風呂(シャンプー)の入れ方
  2. ブラッシング
  3. 爪のケア
  4. 目・耳などのケア
  5. 歯のケア

健康管理と病気・ケガの予防

  1. 体重・体温・心拍数・呼吸数の量り方
  2. 狂犬病予防注射
  3. 混合ワクチン注射
  4. フィラリア予防
  5. ノミ・ダニ対策
  6. お腹の虫予防
  7. 避妊・去勢手術
  8. マイクロチップ
  9. 犬の病気を知る

ペットの栄養学

  1. 育ち盛り(仔犬)の栄養学
  2. ベーシック栄養学
  3. 中・大型犬の成長
  4. ドッグフードの選び方

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参考文献・資料

  1. 犬を飼うことで心臓の健康に良い影響、米メイヨー・クリニック研究
  2. 「犬を飼うと死亡率が21%下がる」という研究結果。ちなみに猫にも効果あり!
  3. DOG WALKING – ONE HEALTH, ONE WELFARE
  4. A BETTER WORLD FOR PETS

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関連外部リンク