眼球突出

眼球突出とは?

眼球突出(がんきゅうとっしゅつ)とは眼球脱出(がんきゅうだっしゅつ)とも言われ、眼球のサイズは正常で一部が出てしまっていることをいいます。正確には眼窩(がんか:眼球のはいっている頭骨の穴)から半分以上出ると眼球脱出になります。

眼球突出が起こりやすい犬種にはチワワ、フレンチブルドッグ、パグ、シーズー、ヨーキー、マルチーズで、特にチワワは外傷性の眼球突出が多くみられます。これは頭蓋骨(とうがいこつ:ずがいこつ)の形が一つの要因になっていると考えられます。人では事故などでかなり大きな力が加わらなければ眼球突出が起こることはないのですが、犬では比較的よく遭遇します。これは人と犬では頭蓋骨の形が異なっているためです。

眼球突出の原因

急激な眼球突出は交通事故や落下事故、ケンカなどによって外部からの強い衝撃を頭部に受けることにより起こります。その他、徐々に眼球突出が起こった場合、緑内障、膿瘍、腫瘍。筋肉の疾患などによって眼球が突出することもあります。

外傷が原因などで起こった急性の眼球突出は、早急に処置をする必要のある眼科の救急疾患です。

眼球突出の症状

眼球突出は、見た目で眼球が異常に出てしまっています。両方に同時に起こることは稀ですから、反対側の目と比べると分かりやすいと思います。

その他、続発して結膜や角膜のなどの充血、出血、腫れなども見られることがあり、時間が経過すると、眼球の乾燥や壊死してしまいます。最悪の場合は失明してしまいます。

また、痛みや不快感から、犬や猫が前肢で角膜などを傷つけることもありますので、注意が必要です。

眼球突出の診断/検査

眼球突出は、みれば分かります。詳しい状態を知るためや処置や手術のための全身麻酔鎮静などに備えて、血液検査血液化学検査尿検査レントゲン検査超音波検査が必要になることもります。もちろん各種眼科検査も必要です。

腫瘍などが疑わっる場合はCTやMRIが必要になることもあります。

眼球突出の治療

眼球突出や脱出は失明してしまうことがあるため、なるべく早期の治療が重要です。

眼球突出の治療法は、眼球を元の位置に戻すことですが、治療は原因により異なります。外傷の場合、まず点眼薬、注射薬などによって眼球周囲の炎症を抑えつつ、全身麻酔鎮静で、眼球を元の位置に押し戻します。そして、眼球周囲の炎症や出血が治るまでの期間は、まぶたを一部縫い合わせておきます。しばらくは、眼球の炎症を抑える点眼薬や目の乾燥を防止する点眼薬などを投与します。

眼球が突出していた時間が長かったり、眼球が潰れていたり、痛みがひどく、眼球や視力の回復が期待できない場合、あるいは原因が腫瘍(犬では眼球突出を起こす腫瘍の約9割は悪性と言われています。)であった場合は、眼球摘出をする必要があります。

その他、原因により、抗生物質、抗炎症剤、痛み止めの内服などが行われます。

眼球突出の予防

急性の眼球突出は、ほとんどの場合、外傷が原因となります。他の犬との激しいけんかや、遊び。他の動物を追いかけるなどでの道路にへの飛び出しによる交通事故などです。このため、けんかや突発的に興奮するような状況を事前に避けること、散歩中には必ずリードを付けて、しっかりとコントロールすることが重要です。「うちの子は大丈夫!」が思わぬ事故を招きます。

急性の眼球突出は、眼科の救急疾患です。一刻も早く動物病院を受診して下さい。

眼球突出の看護/その他

自宅では自己判断で飛び出した眼球を押し戻すようなことは絶対にしないようにしてください。知識や技術がないままに無理矢理に押すと眼球が破裂してしまうことがあります。自宅ではエリザベスカラーを持っていたら、二次的な損傷を防ぐため、装着しするといいでしょう。

外傷による眼球突出で目の損傷が軽度な場合、3時間以内に処置が行われると失明の可能性が低くなると言われています。とにかく早急な処置が必要です。

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参考文献・資料等
  1. 伴侶動物の眼科診療; 146-151, 390-401
  2. 伴侶動物のための救急医療; 203-204


<1>猫の両側性の眼窩および鼻腔のアスペルギルス症
<2>眼球後部奇形腫のために眼球突出を起こした猫の1例
<3>猫の侵襲性眼窩内アスペルギルス症管理へのポサコナゾールの使用
<4>真菌性鼻炎の猫4頭
<5>眼科救急疾患
<6>転移を伴う犬の脈絡膜悪性黒色腫
<7>画像診断 – 血栓化眼窩静脈瘤の犬1例
<8>あなたの神経学的診断は何ですか?扁平上皮癌
<9>あなたの神経学的診断は何ですか? 犬の右側眼窩のT細胞性リンパ腫
<10>あなたの診断は何ですか? 頬部唾液腺粘液嚢胞
<11>あなたの診断は何ですか? 犬の骨肉腫
<12>犬の眼窩粘液肉腫の画像所見
<13>犬の先天性眼窩静脈瘤のコイル塞栓術
<14>あなたの診断は何ですか?
<15>眼の超音波画像に関する復習