臍ヘルニア

臍ヘルニアとは?

通常胎児期に開いている臍輪は分娩時にはしっかりと閉じてその跡のみが残るものです。これを一般には臍(へそ)といいます。臍(さい)ヘルニアとは、おへその臍輪からお腹の中の大網や腸管などが脱出して腹壁の皮下に入り、おへその部分で隆起する疾患で、先天性(生まれたときから)と後天性(生後や大きくなってから)に分けられますが、多くは先天的に起こっているものがほとんどです。俗にいう「出べそ」とは、臍ヘルニアのことをいいます。

人間でいういわゆるデベソと同じようなものですが、人間の赤ちゃんが生後1年くらいまでに90%なくなるのに比べて犬や猫の場合は自然治癒するものもありますが、人に比べると少ないようです。ただ、痛みを伴わず、好発犬種でもない場合は、放置しておいても生後6カ月の間に自然閉鎖することもあります。

臍ヘルニアには、還納性(デベソ」を押すとお腹の中にもどる)が認められないものは、「そもそもヘルニアの可能性が低い」か、緊急性の高いヘルニアと考えられるため注意が必要です。

なお、一部の品種では遺伝が関与していると考えられています。

臍ヘルニアの原因

先天性の場合は遺伝、奇形、腹圧を高めるような誘因が考えられますが、そのほとんどの原因は明らかではありません。先天性臍ヘルニアは、エアデールテリア、バセンジー、ペキニーズ、シー・ズーなど一部の品種では、遺伝が関与していると考えられています。後天性の場合は、腹水や腫瘍、肥満などによる腹圧上昇によって二次的に発生することが多いとみられます。

臍ヘルニアの症状

臍部に親指大から鶏卵大の隆起が認められます。通常軟らかく、痛みや熱感(熱っぽさ)はなく、徐々に押さえていくとお腹の中に戻す事ができます。これを還納性臍ヘルニアといいます。時としてヘルニアの中に腸管などが入り込むと通過障害を起こし、嘔吐や腹痛、食欲不振元気消失を起こすこともあります。これは悪化すると腸閉塞や壊死に陥ることもあり、緊急を要する状態です。

臍ヘルニアの診断/検査

臍ヘルニアかどうかは視診で十分診断できますが、ヘルニア嚢の中になにがあるかを確認するためにレントゲン検査、造影レントゲン検査、超音波検査などが必要になることもります。
もちろん体調が悪いようであれば、血液検査血液化学検査尿検査なども必要になるでしょう。

臍ヘルニアの治療

若齢でヘルニア嚢が小さく還納性の場合は1歳程度までに自然治癒することもあるので、しばらく経過観察を行います。ヘルニア嚢が大きいとか、年令が6ヶ月以上である。ヘルニアの内容物がお腹に戻せない非還納性の場合は外科手術により整復します。避妊・去勢手術を行う際に、同時に修復手術を行うことも可能ですし、手術費用も麻酔代などを軽減出来るので通常割安(当院では。詳しくは主治医の先生にご相談ください。)になると思います。

腸閉塞や腸の絞扼(こうやく:しめつけられること)が生じた場合は、緊急手術が必要となります。

臍ヘルニアの予防

基本的にありませんが、購入や入手する際に臍部分を確認するといいでしょう。遺伝要因がわかっている種類では繁殖に用いてはいけません。

臍ヘルニアの看護/その他

手術後は獣医師の指示にしたがいケアーしてください。経過観察の場合はヘルニアの大きさ、皮膚の色などに注意し、大きくなるとか変な色になる場合は速やかに当院にご連絡いただき、診察を受けるようにしましょう。

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参考文献・資料等


<1>犬猫における腹膜心膜横隔膜ヘルニアの外科治療および非外科的治療:58例(1999-2008)

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