年齢や症状、股関節の状態、オーナーの希望などによって治療法は異なりますが、一般的には、内科的治療(保存的)と外科的治療があります。基本は外科療法です。どうしても内科的療法を行う場合は、一時的に症状を抑えるものであることを理解し、4週間行っても改善が見られない場合は、外科手術を行うほうが良いとされています。
●内科的治療(保存的)
症状が軽度の場合は運動制限や鎮痛剤、レーザー療法などによる痛みの管理を主に行います。ただし、基本的には進行性の病気のため、内科的治療を行っても症状の改善がみられない場合が多く、その場合には最終的に外科治療を行います。
症状が軽度の場合は運動制限や鎮痛剤、レーザー療法などによる痛みの管理を主に行います。ただし、基本的には進行性の病気のため、内科的治療を行っても症状の改善がみられない場合が多く、その場合には最終的に外科治療を行います。
●外科的治療
大腿骨頭壊死症の手術は多くの場合、壊死した大腿骨頭を切除する「大腿骨頭切除術」を行います。手術後には長期間のリハビリも必要です。
大腿骨頭壊死症の手術は多くの場合、壊死した大腿骨頭を切除する「大腿骨頭切除術」を行います。手術後には長期間のリハビリも必要です。
レッグ・ペルテス病が大型犬で発症することは稀ですが、大型犬の場合は「大腿骨頭切除術」だけでは対処できないので「股関節全置換術」といって、人工股関節を設置する手術を行うこともあります。
外科的治療を行う場合は、麻酔のリスク、手術後の安静期間やケア方法、費用、リハビリなどについて十分に検討して行う必要があります。
レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の予防
この病気は原因がはっきりわかっていないため、予防は難しい病気ですが、特に、1歳以下の小型犬でこの病気になりやすい犬種は歩行に異変を感じたら早めに動物病院を受診し、早期発見することが大事です。
また、この病気は遺伝が関連している可能性があるため、繁殖を避けることが大事です。
レッグペルテス(大腿骨頭壊死症)病の看護/その他
自宅では処方されたお薬をきちんと飲ませ、股関節に負担のかかる、ジャンプや運動などを避けましょう。リハビリやマッサージなどは症状の緩和や手術後の回復を早めたりと効果的ですので、CCRP有資格者獣医師や愛玩動物看護師、PTの指導のもときちんと行いましょう。
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参考文献・資料等
- 犬の跛行診断; 114-132:股関節およびその周囲の異常に対する跛行診断
- 獣医整形内科;74-85:股関節と膝関節のSnap Diagnosisと診断の流れ
- Pathophysiology and new strategies for the treatment of Legg-Calvé-Perthes disease
- 本阿彌 宗紀先生の「整形外科学シリーズ」 第1回歩様検査と視診と絶対外せない触診
- 本阿彌 宗紀先生の「整形外科学シリーズ」 第2回攻める触診!おさわりの達人になるために〜後肢編〜
- 本阿彌 宗紀先生の「整形外科学シリーズ」 第5回 「四肢のX線検査の撮影法と読影法〜後肢編〜」
- 本阿彌 宗紀先生の「整形外科学シリーズ」 第7回「運動器エコー検査がこれまでの診断学を変える〜後肢編〜」
- 本阿彌 宗紀先生の「整形外科学シリーズ」 第16回「股関節疾患の治療〜その症例、骨頭切除術で本当にいいの?〜」
<1>レッグペルテス病における犬の大腿骨頭の比較構造分析
<2>寛骨大腿骨関節に虚血壊死、変性性関節疾患、および外傷が存在する犬の、骨吸収マーカーおよび二重エネルギーX線吸光光度分析法
<3>小型犬の大腿骨頭虚血壊死に対するMicro股関節全置換術を用いた治療
<4>健康犬および虚血性骨頭壊死の犬における大腿骨頭磁気共鳴画像
<5>あなたの診断は何ですか?
[WE, VQ]
■VMN Live
・大腿骨頭除去手術 大腿骨頭無菌性壊死(レッグペルテス)
・「軟部外科と整形外科の手術手技や器具の使用方法に関する質疑応用」
・『大腿骨頭壊死症 右側大腿骨頭頚部の切除術』