受動喫煙は人間の子供のアトピー性皮膚炎の発症と関連していることが分かっていますが、ワンちゃんではどうでしょうか? 2014年に「Food and Chemical Toxicology」に発表された論文によると要約に「高レベルのタバコの煙にさらされた犬は、さらされていない犬よりもオッズ比4.38(信頼度95%)
でアトピー性皮膚炎のリスクが高いかもしれません。」と書かれています。
ここで要約を読んでちょっと気になったのが高レベルってところです。高レベルってどの程度? ですから原文探して読んでみました。この論文では5つのレベルに家の面積と1日の喫煙本数で分けたみたいです。レベル0が当然非喫煙、広さは無制限、最大のレベル4は24平方メートルなら1日3〜10本、50平方メートルなら1日20本より多いとなっています。どのレベルでもオッズは1を超えているんですが、統計的な信頼度が低いようで、結論としては高レベルだとリスクが高いとしたようです。
家が狭ければタバコ1本でも可能性はあるけど、家の広さが24平方メートル以下で1日3〜10本以上、50平方メートルの広さで20本より多く吸ってて、飼ってるワンちゃんがアトピー性皮膚炎になったら、原因としてタバコも関係あるかもです。
蛇足ですが、オッズ比4.38というのは4.38倍危険ということではありません。時々オッズ比とリスク比の解釈がごっちゃになってるニュースや報道をみかけますので、皆さん気をつけたほうがいいと思います。アホな新聞とかだと、この論文を元に「タバコを吸うと4.38倍犬のアトピー性皮膚炎が増える」なんて見出しで報道します。。。。これは間違いです。気になる論文からの報道があれば、とりあえず要約だけでも自分で読みに行くとそこに必ずオッズなのかリスクなのかが書かれているはずです。
まあ、私が言いたいのはタバコは子供や動物にとっては害でしかないので親や愛犬家なら禁煙しましょうってことです。
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