耳血腫:Aural Haematoma

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耳血腫とは?

 耳血腫(じけっしゅ)とは、耳介(じかい)内の血管が何らかの原因で破れることにより、皮膚と耳介軟骨の間に血液などが溜まって耳介が膨れてしまった状態をいいます。
 主に犬でよく発生しますが猫でも見られます。特にゴールデンレトリバー、ラブラドールレトリバーなどレトリバー系の犬種、アレルギーの基礎疾患をもつ犬に多いとの報告があります。<4>

耳血腫の原因

耳血腫模式図

 耳血腫は、外耳炎による痒みなどから、耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりすることで、耳介内の血管が破れ発症することが多いといわれています。

 また、アトピー性皮膚炎や食物アレルギー、自己免疫性疾患などの基礎疾患を持っていたり、耳ヒゼンダニの寄生がると起こることが多いと言われています。 

耳血腫の症状

 多くの場合、耳介部(内側)に腫れがみられ、外耳炎を伴うことが多いことから後足で耳を引っかいたり、頭を激しく振ったりする仕草が見られます。
 長期間耳血腫を放置すると耳がカリフラワー上に萎縮し、ごつごつした外見になったり、立ち耳の犬種や猫種では耳がねてしまって左右の形が変わるなど美容上の問題が見られることがります。

耳血腫の診断/検査

 通常は視診で診断できますが、原因を追求したり、再発を繰り返す場合は各種検査が必要となることもあります。

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この記事を書いた人

福山達也