逆くしゃみ:Reverse Sneeze

逆くしゃみの治療

逆くしゃみ自体は一過性であり、発作が自然に収まることがほとんどであるため、通常は特別な治療を必要としません。発作が起こった際には、軽く喉の部分をマッサージしたり、両方の鼻孔を一時的に閉じることで嚥下を促し、痙攣を和らげる方法が有効な場合もあります。しかし、愛犬・愛猫に逆くしゃみが頻繁に発生し、その背景にアレルギーや感染症、解剖学的な問題、または犬ハイダニなどの寄生虫が疑われる場合には、その原因に対する治療を優先する必要があります。場合によっては、抗ヒスタミン薬やコルチコステロイドの使用が検討され、個々の症例や症状の重症度に応じた適切な治療法が選択されます。全体として、基礎疾患がなければ逆くしゃみの予後は良好で、治療は最小限で済むことが多いです。

逆くしゃみの予防

逆くしゃみそのものに対する直接的な予防策は確立されていないものの、愛犬・愛猫の鼻腔や咽頭に刺激を与える要因をできるだけ除去することが、発作の頻度を低減させる上で有効です。特に、犬ハイダニなどの寄生虫が原因の場合は、動物病院で処方されるノミ・ダニ駆除剤を定期的に使用することで、これらの寄生虫の感染を防ぎ、結果として逆くしゃみの発作を抑制する効果が期待できます。また、環境中のほこりや化学物質、タバコの煙などの刺激物にも注意を払い、室内の清浄化や適切な換気を心がけることが重要です。

逆くしゃみの看護/その他

ペットオーナーの方々は、愛犬・愛猫が逆くしゃみを起こした際には焦らず落ち着いて対処することが大切です。発作中は、無理に制止するのではなく、軽く喉をマッサージするか、一時的に鼻孔を閉じることで嚥下を促す方法を試みると良いでしょう。また、発作の頻度や持続時間、さらにはくしゃみ、鼻汁、異常な呼吸音などのその他の症状について、日々の変化を記録しておくことが推奨されます。これらの情報は、獣医師による診察の際に基礎疾患の有無を判断するための重要な手がかりとなるため、早期発見や適切な治療につながります。さらに、愛犬・愛猫の生活環境を整えるために、室内の空気清浄や定期的な掃除、十分な換気などを心がけることが、刺激物の除去やアレルゲンの低減に寄与し、逆くしゃみの発生リスクを下げる助けとなります。

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この記事を書いた人

福山達也