鉄欠乏性貧血の治療
鉄欠乏性貧血の治療は、鉄の補充と原因疾患の治療が中心となります。鉄補充には、注射による鉄剤(鉄デキストラン)や経口鉄剤(硫酸第一鉄)が使用されます。鉄デキストランは即効性があり、消化器症状を起こしやすい経口鉄剤よりも優先して使用されることがあります。貧血が重度の場合には、輸血が必要となることもあります。また、慢性出血の原因となる疾患(消化管潰瘍、寄生虫感染、腫瘍など)を特定し、適切な治療を行うことが重要です。治療が適切に行われれば、多くの場合、予後は良好です。
鉄欠乏性貧血の予防
鉄欠乏性貧血の予防には、バランスの取れた食事、寄生虫の定期的な駆虫、定期的な健康診断が重要です。特に、手作り食を与えている場合は、十分な鉄分を含むように栄養バランスを見直す必要があります。また、ノミやダニの予防薬を定期的に使用することで、寄生虫による慢性出血を防ぐことができます。愛犬・愛猫の健康状態を定期的にチェックし、異常を早期に発見することが予防の鍵となります。
鉄欠乏性貧血の看護/その他
鉄欠乏性貧血の愛犬・愛猫を自宅でケアする際には、まず適切な食事管理が重要です。獣医師の指示に従い、鉄を含むバランスの取れた食事を与えるようにしましょう。また、鉄剤を投与する場合は、副作用として消化器症状(嘔吐や下痢など)が現れることがあるため、分割投与することで負担を軽減できます。さらに、貧血がある間は激しい運動を避け、安静に過ごせる環境を整えることが大切です。ペットオーナーは、愛犬・愛猫の粘膜の色(特に歯茎や結膜)を定期的に観察し、蒼白が進行していないか確認することが重要です。また、異常な食欲や異嗜、持続する消化器症状が見られる場合は、早めに当院にご相談ください。
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