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呼吸器科(犬)
肺高血圧症(PH)
肺動脈(はいどうみゃく)とは血液を右心室(うしんしつ)から肺へ送る大きな血管です。肺高血圧症(はいこうけつあつしょう)とは様々な原因で肺動脈の内圧が標準より異常に高くなっている状態のことを言います。病名というようりは病態の名前となります。 肺高血圧症は心機能の末期的な状態で、経過は思わしくなく余命は限られます。 -
検査
Ca:カルシウム
カルシウム(Ca)は骨や歯などの構成成分である他、神経刺激の伝達、筋肉の収縮、血液の凝固などに関与する重要なミネラルの一つです。 体内のカルシウム濃度は、上皮小体ホルモン(PTH)、甲状腺の傍濾胞細胞(ぼうろほうさいぼう)から分泌されるカルシトニンなどのホルモンの影響をうけ、調節されています。 -
トピック
鼻炎
鼻炎(びえん)とは鼻腔内(鼻の穴)の粘膜に炎症が起こった状態のことをいいます。犬や猫の鼻炎は、細菌、ウイルス、真菌(カビ)など感染症によるもの、アレルギーや鼻腔内の腫瘍によるもの、また、異物の吸引や口腔内の疾患に続発して発生するものなど様々な原因があります。 犬では特発性鼻炎という原因不明の鼻炎があり、鼻の長い中型犬から大型犬や特にダックスフンドに多いとされています。 -
尿検査
尿蛋白(尿タンパク)
尿タンパク(にょうたんぱく)とは尿中(オシッコ)に排泄される蛋白のことです。正常な尿には蛋白はほとんど含まれないか、あるいは全く含まれません。主に腎臓の病気の判定に利用される指標の一つが、この尿蛋白(にょうたんぱく)です。尿蛋白は蛋白尿(たんぱくにょう)ともいいます。蛋白尿の殆どはタンパク質の中のアルブミンです。 -
犬の病気
精巣腫瘍
精巣腫瘍(せいそうしゅよう)は主に10歳以上の老犬に多く見られ、雄犬において皮膚腫瘍、繊維組織系腫瘍についで3番目に多く見られる腫瘍と報告されています。特に潜在精巣の犬では、正常な精巣を持つ犬と比べて精巣腫瘍になるリスクが高い(通常の約9~14倍)ことがわかっています。 犬の精巣腫瘍のほとんどは、セルトリ細胞腫、精上皮腫(セミノーマ)、間質(ライディッヒ)細胞腫と呼ばれる3種類の腫瘍で、これらはほぼ同じ割合で発生し、同時に一つの精巣内に複数の腫瘍ができることもあります。潜在精巣ではセルトリ細胞腫のできる割合がやや多いとの報告もあります。他の種類の腫瘍もできないことはありませんが、稀です。 猫の精巣腫瘍は犬に比較してかなり少なく、セルトリ細胞腫、ライディッヒ細胞腫、精細胞腫、奇形腫のなどの報告があります。 -
人獣共通感染症
鉤虫症
鉤虫症は犬鉤虫という口に鈎を持った寄生虫で 1 〜 2 cmの白色の寄生虫が犬の小腸に鈎を引っかけて寄生することによって起こる病気です。国内でも0.2~6.0%の犬が保有しているとされ、決して稀な寄生虫ではありません。 犬鉤虫は小腸で吸血するので、寄生されると貧血を起こすことがあります。 -
壱岐名勝図誌
壱岐名勝図誌 巻之十ニ 石田郡初山村之部
当村ハ和名抄に所載の箆原郷に属せり。東西(東ハ志原界当田川、西ハ武生水界円臍に限。)二里はかり、南北 […] -
犬の病気
分離不安
分離不安(ぶんりふあん)とは動物が愛着を感じている人(通常は1人または複数人の家族)から分離され、一人になると強い不安を感じ様々な問題行動を起こしてしまうことを言います。通常は家族が外出時し留守番をさせている時やそのことが予測されたときに症状が現れます。症状は、軽度なものから深刻なものまで様々です。 特に社会的で群れで社会生活をおくる犬にとって、飼い主からの分離に関して軽度の不安反応は良く見られる行動です。しかし、破壊的行動、無駄吠え、肢端皮膚炎など重度になった場合は病気として対処する必要があります。 分離不安は一般に犬に多くみられる問題で、早期離乳、室内飼育犬や保護犬、一人暮らしで起こる場合が多いとされています。犬の病気と思われがちな分離不安ですが、猫でも時々おこります。 -
人獣共通感染症
犬ブルセラ症
犬ブルセラ症はブルセラ・カニス(Brucella canis)という細菌による人と動物の共通感染症(Zoonosis)です。ブルセラ症には他にもBurucell.abortus(主に牛) 、Burucell.suis(主に豚) 、Burucell.melitensis(主に山羊、羊) などもありますが、日本では1970年代にほぼ撲滅されています。別名でマルタ熱、波状熱、ジブラルタル熱と言われることもあります。 国内では2003年の静岡の繁殖施設の51頭、2005年の沖縄の繁殖施設の16頭、2006年の大阪の繁殖施設の139頭、2008年の愛知のペットショップ兼繁殖施設の15頭、2008年の東京などのドッグレンタル店の18頭など時々集団感染も見受けられます。また、1999年4月から四類感染症に感染症法によって指定されています。 -
整形外科(猫)
関節炎:Osteoarthritis(猫編)
関節炎(かんせつえん)とは変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)とも言われ、硬い骨同士が直接擦り合わないように骨と骨の間でクッションの役割になっている関節軟骨の変化により、痛みなどの症状があらわれる進行性の関節疾患で、肘、肩、膝、股関節など様々な関節に起こります。12歳以上の猫の90%には何らかの関節疾患があると報告されています。 主に中年から高齢期に見られますが、若年期でも見られることがあります。前述のように多くの高齢猫が、変形性関節症を起こしていると考えられていますが、関節炎の痛みにより活動量が落ちていても、高齢のせいだと感じたり、はっきりとした症状が出ないケースもあるため、キャットオーナーが気付かないことも多い病気です。 また、特に猫は「痛み」を表現する能力が乏しい動物です。キャット・オーナーの気づかないうちに多くの猫が関節炎に苦しんでいると言われます。猫を飼育したら関節炎の正しい知識を学び、早期にこの病気を見つけてあげて、痛みを和らげてあげましょう。 -
整形外科(犬)
汎骨炎
汎骨炎(はんこつえん)とは、特に中型〜大型の若い犬に見られる骨の炎症です。2歳齢未満の雄(オス)犬に多いと言われています。主に前肢(前足)に起こることが多い病気ですが、後肢(後足)でも起こることがあり、1本あるいは複数の足で同時に発生します。 -
整形外科(犬)
跛行:Lameness
跛行(はこう)とは、犬や猫の場合、四肢に均等に負重できず、怪我や病気のある足をかばったり、引きずる状態をいい、通常は痛み(疼痛)があります。 跛行とは病気の名前ではなく症状の名前です。