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犬の病気
精巣腫瘍
精巣腫瘍(せいそうしゅよう)は主に10歳以上の老犬に多く見られ、雄犬において皮膚腫瘍、繊維組織系腫瘍についで3番目に多く見られる腫瘍と報告されています。特に潜在精巣の犬では、正常な精巣を持つ犬と比べて精巣腫瘍になるリスクが高い(通常の約9~14倍)ことがわかっています。 犬の精巣腫瘍のほとんどは、セルトリ細胞腫、精上皮腫(セミノーマ)、間質(ライディッヒ)細胞腫と呼ばれる3種類の腫瘍で、これらはほぼ同じ割合で発生し、同時に一つの精巣内に複数の腫瘍ができることもあります。潜在精巣ではセルトリ細胞腫のできる割合がやや多いとの報告もあります。他の種類の腫瘍もできないことはありませんが、稀です。 猫の精巣腫瘍は犬に比較してかなり少なく、セルトリ細胞腫、ライディッヒ細胞腫、精細胞腫、奇形腫のなどの報告があります。 -
犬の病気
子宮蓄膿症
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犬の病気
潜在精巣(陰睾)
精巣は、オス(雄)の陰嚢内にある精子を作る機能を持つ生殖器官で、個体差はありますが、生後数ヶ月でお腹から陰嚢内に下降します。潜在精巣(せんざいせいそう)とは停留精巣(ていりゅうせいそう)とか陰嚢(いんのう)とも呼ばれ、精巣の片側あるいは両方が適切な時期に陰嚢へ降下せず、お腹に留まってしまう病気です。潜在精巣の発生率は統計によりばらつきがありますが、0.8%〜11%未満程度、潜在精巣の腫瘍発生率は10〜15%とされています。 片側の潜在精巣(特に右側での発生が多い)は両側の潜在精巣よりも多くみられ、きちんと陰嚢に降下しない精巣は中年期以降に精巣腫瘍(セルトリ細胞腫、セミノーマ)になる可能性が高いことが知られていて、正常な精巣と比較すると腫瘍になる確率は13〜23倍程度というデータもあります。