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猫の病気
前十字靭帯断裂症
前十字靭帯断裂(ぜんじゅうじじんたいだんれつ)とは、膝関節の内部にある前十字靱帯と呼ばれる靭帯が切れてしまう病気です。前十字靭帯(ぜんじゅうじじんたい)は、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(けいこつ:すねの骨)を結びつけている靱帯です。前十字靭帯の役割は、 大腿骨に対して脛骨が前に飛び出さないようにする 膝の過剰な伸展を防ぐ 脛骨が内側にねじれれないように支える。 などのがあります。そのため前十字靭帯が断裂して切れてしまうと、膝関節が不安定になり跛行など様々な問題が生じてきます。 -
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急性腎不全(急性腎障害)
急性腎不全(きゅうせいじんふぜん)とは、腎臓機能の急激な低下によって発症し、腎臓が正常に働かなくなった状態です。ですから病気の名前というよりは症候群の名前です。 この急性腎不全は急激に状態が進行し、数日で命を落とすこともあるので非常に注意しなければなりません。 ※急性腎不全と急性腎障害は厳密には定義が違うのですが、一般の方には分かりづらいでしょうから、ここでは同じ様に扱っていますのでご了承ください。 -
猫の病気
新型コロナウイルス感染症:COVID-19
新型コロナウイルス(COVID-19)は主に人から人へと広がるウイルス感染症ですが、稀に犬や猫も、新型コロナウイルスに感染しています。感染は、動物が新型コロナウイルスに感染した人々と密接に接触した後に発生しています。 香港[2]、米国[3]、ベルギー[6]、フランス[7]、イギリス[8]など多くの国で伴侶動物として飼育されている犬や猫で、検査陽性反応が出ています。また、日本でも2020年8月、9月に犬の検査陽性が合計3頭確認されています[10][11]。 現在までに入手できる情報が限られてますが、新型コロナウイルスがペットとして飼育されている犬や猫を介して人に拡散するという報告はありませんが、人から動物に拡散したと思われる事例は複数報告されています[12]。 -
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アナフィラキシー
アナフィラキシーとは、薬剤や毒素など外から摂取または侵入した原因物質に体が激しく反応する過剰なアレルギー反応が起こった状態です。犬や猫でよく知られているアナフィラキシーは、抗生物質、造影剤投与やワクチン接種によるものが挙げられます。 アナフィラキシーの中でも、特に重篤なアナフィラキシー・ショックが起こると、命を脅かすような状態に陥って、一分一秒を争うような危険な状態になります。 -
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異物誤飲(誤飲・誤食)
動物は時に人が思ってもみないものを食べたり飲み込んだりしてしまうことがあります。これを異物誤飲(いぶつごいん)と言い、特に子犬や子猫は、好奇心旺盛で色々なものを誤って飲み込んでしまうことが多いので注意が必要です。データでは異物誤飲は、1歳以上の動物と比べ1歳未満ののほうが4倍も高いことがわかっています。 飲み込んでしまうものは石やおもちゃ、衣類など様々で、症状や重篤度は飲み込んだものにより違います。 -
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トキソプラズマ症
トキソプラズマは、原虫と呼ばれる顕微鏡でみなければみえないような小さな寄生生物で、世界中の猫(ネコ科動物)、豚、犬、鳥類などに感染がみられます。この原虫は人間にも感染し、人と動物の共通感染症(ズーノーシス)ですので、注意が必要です。しかしながら、大部分は症状が出ない不顕性(ふけんせい)感染であり、日本人では成人の20〜30%がすでにトキソプラズマに対する抗体を持っていることが知られています。 妊娠初期の女性がトキソプラズマ症に初感染すると胎児にも感染し、流産や死産などの原因にもなる可能性があるので注意が必要です。 -
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カンピロバクター症
カンピロバクターは螺旋状またはS字状に湾曲した細菌で、回転運動を行いながらすばやく動きます。人では食中毒の原因となる代表的な菌で、細菌性腸炎を起こします。カンピロバクター菌に汚染されてしまった食べ物を食べたり、飲んだりして感染し、キャンピロバクター症とも言われます。 カンピロバクター菌は自然界のあらゆるところに生息しており、人にも感染し(人と動物の共通感染症)、多頭飼育の場合は特に他の動物へも感染が起こりやすくなります。犬や猫の腸管に常在していますが、保菌率はそれほど高くない(1%前後)とされています。また、免疫力の低い子犬や子猫、ストレスの多い環境下や免疫力が低下しているときに発症することがあります。 -
猫の病気
粟粒性皮膚炎
粟粒性皮膚炎(ぞくりゅうせいひふえん)は、猫の皮膚病として最もよく見られる症状の一つです。粟粒性皮膚炎とは診断名ではなく一つの反応パターンです。このパターンは何らかのアレルギー反応に起因していると考えられます。 この粟粒性とはブツブツの病変(痂皮と丘疹)を呈する状態と定義されていて、ほとんどは背中に発生します。そして、ノミアレルギーの猫の35%が粟粒性皮膚炎の症状を呈していたとの報告があります。 また同様の病変が耳や鼻に夏季に集中してみられることがある場合は、蚊に刺されることによるアレルギーと考えられています。さらにその他の外部寄生虫に対するアレルギーでみられることもありますし、頭部から頚にかけての病変では、アトピー性皮膚炎(花粉やハウスダストの吸入)、食物アレルギー、疥癬、自己免疫疾患などでもみられます。 -
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胃拡張捻転症候群:Gastric dilatation Volvulus(GDV…
胃拡張捻転症候群とは? 胃拡張・胃捻転症候群(いかくちょう・いねんてんしょうこうぐん)は、食べ物や […] -
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気胸
胸には、肺の周囲に胸腔(きょうくう)という空間があります。その胸腔に何らかの原因によって空気が漏れ出てたまり、肺が十分に膨らまなくなってしまう病気のことを気胸(ききょう)といいます。一般に交通事故や落下などの事故、喧嘩によることが多い病気です。 気胸になると、換気が十分に行われなくなり、呼吸器困難などの症状が現れます。 -
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高脂血症:Hyperlipidaemia
総コレステロール値とは、コレステロールとトリグリセリド(中性脂肪とほぼ同義)を合計したものですが、高脂血症とは、血液中のコレステロールとトリグリセリドの両方、または一方の濃度が増加して高い値を示している状態をいいます。病的な高脂血症が続く場合、正式には「脂質代謝異常症(ししつたいしゃいじょうしょう)」とか「脂質異常症(ししついじょうしょう)」と表現するのが正式だと思われます。 コレステロールなどの脂質が血液中を運搬されるときは、蛋白質と結びついた状態(リポ蛋白)で運ばれますが、高脂血症は、リポ蛋白と結合ができず遊離した状態の脂質が増えたり、単独あるいは複数種のリポ蛋白が増えたりしている状態です。なお、食後約10時間以内であれば、リポ蛋白のうちでも、腸から吸収され脂質を肝臓に輸送するカイロミクロンが血中に存在するのが正常な状態ですので、食後約10時間以内の値は生理的なものとして除外されますが、約12時間以上の絶食時にも高値を示している場合には何か原因がある可能性があります。 -
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毛包虫症(アカラス)
毛包虫は別名で「ニキビダニ」や「アカラス」ともいわれます。動物の毛包内(毛穴)に寄生するダニの一種です。実は毛包虫は健康な動物の皮膚にも少し常在していて、ふつうは病気の原因とならなりません。しかし、免疫力が低下したりや遺伝的な要因などによって多数増殖してしまった場合、毛包虫症として発症することが多くあります。 毛包虫による皮膚炎は、局所性に出る場合と全身性に出る場合があります。さらに3〜12カ月齢で発症する若年性と1歳以降で発症する成犬の毛包症に分かれます。