マンソン裂頭条虫症

※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!

マンソン裂頭条虫症とは?

 マンソン裂頭条虫(まんそんれっとうじょうちゅう)症とは、犬や猫の小腸にマンソン裂頭条虫が寄生する病気です。1882年にパトリック・マンソンにより発見されたためこの名前で呼ばれているようです。ほとんどの場合は寄生しても無症状ですが、多数寄生した場合は下痢などの消化器症状が現れることもあります。
 人間も感染する寄生虫ですが、犬や猫から移ることはありません。日本国内では猫での発生が多く、地域によっては30〜45%と高い感染率を示します。犬ではほとんどの地域で数%程度です。また、中間宿主の減少により都市部では近年ほとんど感染例がなく、地方都市や郊外での発生が多い寄生虫です。壱岐でも多く見かけます

マンソン裂頭条虫症の原因

 カエルやヘビなどの捕食によって、その体内にいるマンソン裂頭条虫の幼虫(プレロセルコイド)が犬猫の体内に入ることで起こります。マンソン裂頭条虫症は体内に入ると小腸に寄生して、消化器に障害をもたらします。成虫になると体長約1m以上(幅約0.5~1cm)もの長さに成長することもあります。

マンソン裂頭条虫症の症状

 マンソン裂頭条虫症に感染しても通常は無症状で軽症だと軟便、便臭がきつい、食欲旺盛なのにあまり太らないといった症状が見られる程度です。
 しかし、多数寄生された場合には、慢性的な下痢、体重減少、栄養障害、削痩、幼若動物の場合発育不全のほか、重症では腸閉塞といったこともあります。

マンソン裂頭条虫症の診断/検査

糞便検査でマンソン裂頭条虫症の虫卵を探します。また、片節が便とともに排出されることもあります。その場合それにより診断します。

マンソン裂頭条虫卵
マンソン裂頭条虫卵

マンソン裂頭条虫症の治療

 駆虫薬により行います。しかし、マンソン裂頭条虫は1度の駆虫では全てを駆除しにくかったり、他の寄生虫に比べて数倍の高用量の駆虫薬を投与する必要があったりします。そのため、数回の駆虫薬投与が必要となる場合があります

マンソン裂頭条虫症の予防

 マンソン裂頭条虫症の予防としては、できるだけ室内飼育し、中間宿主であるカエルヘビを食べさせないようにすることです。池や川などの近く、郊外の田んぼ道などを散歩する際には、カエルやヘビなどを捕食させないように注意しましょう。
 特に郊外での飼育の場合は他の寄生虫も含めて定期駆虫をお勧めします。詳しくは当院にご相談ください。
※マンソン裂頭条虫は壱岐島内の犬猫にも多数寄生が見られます。

マンソン裂頭条虫症の看護/その他

 この寄生虫が命に関わる恐れは通常希ですが、注意が必要です。初期症状は軟便、下痢など他の病気と勘違いしやすいため、少しでも便の状態に異常があれば動物病院で糞便検査を受けましょう。
 日本でも十数例、マンソン裂頭条虫が人間に寄生したという報告がありますので、注意してください。

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参考文献・資料等
  1. 犬の内科診療 Part2; 347-350:マンソン裂頭条虫症
  2. 猫の診療指針Vol.3; 109-112:マンソン裂頭条虫


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この記事を書いた人

福山達也