猫喘息

猫喘息とは?

猫は犬に比べ慢性的な咳をすることが少ない動物です。猫の喘息(ぜんそく)は、そんな中でも何かしらの原因による気管支の慢性炎症により、分泌物の増加が起こって気道が狭くなり、慢性的な咳や重度な呼吸障害(喘息発作)を起こす病気です。

若齢〜中年齢の猫に見られ、性別には関係なく、多くの品種の猫に見られますが、シャム猫に多いとする報告もあります。アメリカでは20匹に1匹(5%)が罹患する慢性呼吸器疾患だとも言われます。

猫喘息と確定診断するまでには様々な検査が必要になりため、咳を症状とする気管支疾患を猫気管支疾患と総称して呼ぶこともあります。

猫喘息の原因

発作性の咳が起こる原因ははっきりと解明されていませんが、刺激物(タバコ、お香などの煙、ハウスダスト、花粉、香水、芳香剤など)に対する過敏性反応や呼吸器感染(細菌、ウイルス、マイコプラズマ、寄生虫)、ストレスなどが慢性的な気管支炎や喘息発作の起因になると疑われています。

猫喘息の症状

主に呼吸器の症状が確認されます。喘息発作時は、首を伸ばし、舌を出し、ゼイゼイ、ヒューヒュー、スースーと苦しそうな呼吸をし、咳込みます。座った姿勢のまま横にならない場合もあります。症状はほとんどの場合一時的で、自然におさまったり、治療によって良化します。

ただし、喘息発作が開口呼吸や舌や口の粘膜が青紫色に変色するチアノーゼなど重度な場合は、呼吸困難によって死亡する場合もありますので、その場合は、早急に動物病院を受診しましょう。

二次感染で細菌感染が起きた場合は発熱します。

猫喘息の診断/検査

まずは、問診と聴診、身体検査を行います。特に2ヶ月以上の慢性的な発作性の咳の場合は猫喘息の可能性が高くなります。

その他、血液検査血液化学検査、胸部レントゲン検査などが必要になります。また、肺の寄生虫を確認するために糞便検査、動脈血ガス分析、気管支鏡検査(気管支洗浄検査)、CTなどが必要になることもあります。

猫喘息の治療

治療は、喘息発作時(緊急時)と慢性経過時とで分かれます。重度な喘息発作に対しては、酸素を供給し、気管支拡張薬やステロイド薬などを投与して、呼吸状態の改善を積極的に行います。

慢性経過時は、まず、慢性気管支炎や喘息発作の起因になるものの除去が予防となります。猫に対してストレスの少ない生活環境を整え、タバコ、ハウスダスト、香水、芳香剤などのアレルゲンや化学物質を排除しましょう。また、こまめな空気の入れ替えや質の高い空気清浄機を使用するのも効果的だと思います。それとともに気管支拡張薬やステロイド薬などをできるだけ少ない量で投与します。

猫喘息は殆どの場合、継続的な治療や繰り返しの治療が必要になります。環境を改善し、悪化させないように根気よく治療を続けていくことが大事です。

猫喘息の予防

猫の飼育環境で刺激物(タバコ、お香などの煙、ハウスダスト、花粉、香水、芳香剤など)を避けることは予防になるかもしれません。

尿猫喘息の看護/その他

初期症状を見逃さず治療に入ることが重要だとされています。慢性の咳や喘鳴があるようなら様子を見ないで、早めに当院にご相談下さい。症状のある期間が長ければ長いほど、その後の予後が悪くなると言われています。

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参考文献・資料等
  1. 猫の臨床指針Part1


<1>.猫の実験的に発生させた喘息に無関係あるいは部分的に特異性の異なる抗原(単数あるいは複数)を用いた気道の好酸球増多症に対する抗原特異的免疫療法の有益な交差防御
<2>.猫96頭における気管洗浄でのヘモジデローシスの頻度および重篤度と基礎疾患との関連: 2002~2003年
<3>.猫の喘息:診断と治療
<4>.犬猫の呼吸器疾患治療に対する吸入療法の利用
<5>.喘息と臨床診断された猫における気胸:5症例(1990-2000年)
<6>.猫の喘息:診断と治療
<7>.実験的に誘発させたアレルギー性喘息の猫、自然発生性の喘息の猫、そして正常な猫の間での肺の吸収度と不均一性の比較
<8>.実験的に喘息を誘発した猫の気管支肺胞洗浄液中のエンドセリン-1濃度
<9>.猫喘息:X線上に見られる異常所見の発生率
<10>.猫の気管支喘息:治療
<11>.猫の気管支喘息:病態生理と診断
<12>.実験的に喘息を誘発させた猫において薬物療法が気道の炎症と過敏性、および免疫変数に及ぼす影響