高血圧症:Hypertension

 一般に降圧剤による内科的な治療が行われます。降圧剤への反応は個体差も大きいため、特に最初はこまめな観察が必要になります。また、降圧剤を投与する目標は高血圧による神経、眼、心臓、腎臓などのTOD(標的臓器障害)を抑えることです。

高血圧症の予防

 予防法はありませんが、9歳以上の高齢猫、腎臓病、甲状腺機能亢進症(猫)、副腎皮質機能亢進症(犬)、心臓病などの基礎疾患のある犬猫では高血圧症の早期発見のために、定期的な血圧測定が推奨されます。
 ご家庭では、痙攣発作、斜頚(頭を斜めに傾ける)、急に眼が見えてないのでは?などということがあれば念のため動物病院を受診して測定したほうがよいでしょう。

高血圧症の看護/その他

 肥満と犬猫の高血圧に関しては、報告ではあまり関連性がないようです。むしろ基礎疾患があるかないかのほうが重要です。また、議論の余地はありますが、犬猫では人と比べて塩分制限はあまり効果がみられません。
 家庭での定期的な血圧測定が推奨されますが、市販の血圧測定器材では正確な測定をすることはなかなか難しいとされています。あくまでご家庭での指標として用いたり、日頃から血圧測定に慣らすために使用してみてはと思います。正確な測定は通い慣れた動物病院できちんとした器材で、きちんとした測定方法で測定することが必要になるでしょう。それでも犬猫で安定的な正確な血圧を得ることは難しいとされています。
 高血圧は人と同じでサイレントキラーと言われます。すぐに目に見える変化はありませんが、放置すれば病気の進行や突然死の可能性を高くしますので注意が必要です。高血圧の管理が長期的に犬猫の生活の質を改善する可能性が高いことを認識しなければなりません。

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参考文献・資料等
  1. ACVIM consensus statement: Guidelines for the identification, evaluation, and management of systemic hypertension in dogs and cats
  2. 猫の臨床Part1.185-190:高血圧症


<1>猫の高血圧性眼疾患: 早期診断を容易にするための眼底病変の手引き
<2>高血圧性脈絡網膜症の猫における視覚的結果
<3>日常的な健康状態のスクリーニング: 外見上健康な中年および高齢猫の所見
<4>直接法、オシロメトリック法、および、3種類の異なったカフのポジションを用いたドップラー超音波法の間での、麻酔犬の血圧の一致
<5>急性腎損傷が存在した犬に発生した全身性高血圧症およびベシル酸アムロジピンによる治療
<6>高血圧の老齢猫に認められた麻酔下の徐脈型不整脈 
<7>犬と猫の高血圧症の治療
<8>犬と猫の高血圧症の診断 
<9>腎疾患における高血圧症: 診断と治療
<10>飼鳥の間接的血圧測定
<11>慢性腎不全による高血圧症を生じた猫における、血漿アルドステロン濃度、血漿レニン活性、血圧、に対するアンギオテンシン転換酵素阻害薬の作用
<12>犬と猫の高血圧症の治療 
<13>犬の急性後腹膜出血の様相を呈したクロム親和性細胞腫
<14>犬と猫の高血圧症の診断
<15>高血圧の犬における超音波検査による腹部大動脈の弾性の評価
<16>犬の高血圧、網膜症および急性腎傷害:前向き研究 
<17>自然発生性副腎皮質機能亢進症の犬での全身性高血圧症の有病率と関連する危険因子
<18>猫の高血圧性疾患および標的組織傷害の新規バイオマーカーとしての血漿N末端プロブレインナトリウム利尿ペプチド、血管内皮成長因子、および心筋トロポニンⅠ
<19>見かけ上健康な猫780頭における血圧測定
<20>高血圧の猫において血圧のコントロールに必要なアムロジピンの用量と血圧変化の関係に影響する因子
<21>飼い猫の高血圧治療に対するアムロジピン・チュアブル製剤の無作為化ブラセボ対照臨床研究 
<22>犬における難治性蛋白尿のテルミサルタンによる治療
<23>あなたの診断は何ですか?猫の大動脈瘤および大動脈解離 
<24>入院中の犬における3つの間接的測定器を使用して得た動脈血圧計測値および高血圧スコアの比較 
<25>自然発生性糖尿病罹患犬における高血圧、蛋白尿、および網膜症の長期的罹患率 
<26>高血圧の併発を伴うあるいは伴わない甲状腺機能亢進症の猫におけるレニン-アンギオテンシン-アルドステロン系活性
<27>犬の全身性高血圧症に関連した眼病変:65例(2005-2007)
<28>甲状腺機能亢進症の猫の治療後の生存および高窒素血症の発現 
<29>腎臓病に関連する全身性高血圧症の治療
<30>臨床的に健康な引退したレース用グレイハウンドにおける動脈血圧、蛋白尿、および腎臓の組織病理学
<31>短頭種の犬における動脈血液ガスと動脈血圧の評価
<32>機能性甲状腺癌が発生した犬における全身性高血圧
<33>慢性腎疾患および高血圧の猫における血漿非対称性ジメチルアルギニン、対称性ジメチルアルギニン、L-アルギニン、および亜硝酸/硝酸の濃度 
<33>収縮期血圧のコントロールが全身性高血圧の猫の生存日数に及ぼす影響 
<34>犬の鼻出血の発生率、臨床的特徴、および原因:176症例(1996~2001年)
<35>リーシュマニア症の犬における全身性高血圧症:有病率と臨床的な影響 
<36>内分泌疾患に関連する眼症状発現
<37>自然発生性慢性腎不全の猫の生存期間は蛋白尿の重症度と関連している
<38>動脈血圧測定:生理学的ツール、そして技術 
<39>副腎皮質癌の猫における高アルドステロン血症および高プロゲステロン血症  
<40>人為的に発生させた腎不全の犬における腎の損傷と全身性高血圧症との関連
<41>犬および猫の高血圧症
<42>メトクロプラミド
<43>糖尿病の猫の収縮期血圧
<44>犬の大動脈瘤および後駆不全麻痺に関連する大動脈解離
<45>猫における特発性高血圧症:臨床および心エコー検査上の異常と生存率
<46>イヌの収縮期高血圧検出におけるオシロメトリック法及びドップラー超音波法による診断検査の特徴比較
<47>多発性嚢胞腎のペルシャネコにおける平均動脈圧の上昇及びアルドステロン対レニン比
<48>初期の収縮期血圧と尿毒症へ進行する危険性あるいは慢性腎不全の犬が死亡する危険性との関連
<49>麻酔下にある猫に対するオシロメトリー血圧モニターの使用に関する評価
<50>猫の全身性高血圧に関連した心エコー検査およびX線検査上の変化
<51>慢性腎不全の猫にみられる収縮期性高血圧症の初診時における有病率  

[WR211,VQ2111:高血圧]

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この記事を書いた人

福山達也