黄色脂肪症(イエローファット)

黄色脂肪症(イエローファット)とは?

黄色脂肪症(おうしょくしぼうしょう)はイエローファットとも呼ばれ、栄養の偏りによって、お腹や胸などの脂肪が変質し、その部分に硬いしこりや炎症が生じる病気です。

黄色脂肪症(イエローファット)の原因

魚を主食とする猫、特にマグロ、カツオ、アジ、サバ等の青魚に含まれる不飽和脂肪酸の過剰摂取が原因となって引き起こされます。いわばこの病気の一番の原因は「猫には魚だ」という思い込みを抱いているキャットオーナーとも言えます。
一般的に不飽和脂肪酸は血液をさらさらにし、がんを抑制するなど体に良い影響を与えるものという印象ですが、何事も過ぎたるは及ばざるが如しです。過剰摂取によって、脂肪を酸化させて変性・炎症を引き起こします。脂肪は本来白色ですが、この病気になると黄色く変色することから、黄色脂肪症(イエローファット)と呼ばれます。

黄色脂肪症(イエローファット)の症状

下腹部や胸部の皮下の脂肪が変性し、炎症やしこりが生じ、痛みが生じます。また、歩行異常がみられたり、腹部を触られるのを嫌がったりします。症状が重くなると、食欲不振などが起こります。

黄色脂肪症(イエローファット)の診断/検査

問診などから判断し、フードの変更などにより行います。全身状態を把握したり他の病気と鑑別するために血液検査・血液化学検査、レントゲン検査などが必要になることもあります。

黄色脂肪症(イエローファット)の治療

治療は食生活の改善です。まず魚類だけを与えるのを止め、バランスのとれた良質のカットフードに切り替えます。痛みがある場合には、痛み止め、炎症がある場合には抗炎症剤などの対症療法を行ないます。
他には、脂肪の酸化を抑えるビタミンE製剤の投与を行なうこともあります。
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黄色脂肪症(イエローファット)の予防

猫だからと言って魚類中心の食生活では弊害が起こります。栄養バランスのとれたきちんとしたキャットフードを与えましょう。食事に関しても獣医師に気軽に相談することが大事です。

黄色脂肪症(イエローファット)の看護/その他

触られることを嫌がる猫は、魚ばかりのキャットフードを与えていないか確認しましょう。
「猫には魚」と思っているのは日本人とイタリア人くらいとよく言われます。猫は完全なる肉食です。もともとは肉を主食にする動物で、日本やイタリアは魚が豊富に取れるため、それを猫に与えていてその印象がついたものだとされています。もちろん実は魚を食べるからこそ予防できる病気もありますので、魚だけ、肉だけにならないように日頃からバランスの取れたキャットフードを与えることを心がけましょう。

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この記事を書いた人

福山達也