猫白血病/猫エイズ検査

壱岐島内でも猫白血病ウイルス感染症(FeLV)猫免疫不全ウイルス感染症(俗に言う猫エイズ:FIV)が蔓延しています。猫ちゃんを飼い始めた、あるいは拾ったという場合にはまずこれら2つの病気の検査を行うことをお勧めします。特にすでに他の猫ちゃんを飼育していてる場合は、必ず検査で陰性であることを確認してから一緒にすべきです。

  • 猫白血病ウイルス感染率  5〜10%程度(都内)、郊外・外飼・地域猫多数地域30%との報告あり。
  • 猫免疫不全ウイルス感染率 10〜30%程度 
    ※どちらも年齢・健康状態・調査母集団により報告感染率が異なります。簡単に言うと、病気の症状のある高齢猫は感染率がより高い可能性があると考えられます。

猫白血病/猫エイズ検査:FeLV / FIV check

・猫白血病/猫エイズ検査はどんな検査?

当院では現在フランスのバイオペットテスト社のキャットラボFeLV/FIVというキットを用いて院内検査をしております。この検査キットでは猫ちゃんから少量の血液を採血し、イムノクロマトグラフ法により、猫白血病ウイルス感染症(FeLV)抗原と猫免疫不全ウイルス(FIV)抗体を検出します。

・猫白血病/猫エイズ検査で何が分かるの?

猫白血病ウイルス(FeLV)猫免疫不全ウイルス(FIV)に対する感染の有無が分かります。

主な検査項目と解釈

(1)猫白血病ウイルス(FeLV)

猫白血病ウイルス(FeLV)の検査は抗原検査ですので、直接ウイルスがいるかどうかを検査します。
ここで問題となるのは、採血した血液の中にウイルスが出ていないと感染していたとしても「陽性」と判定されないことがあることです。また、この病気の特徴として一度陽性と判定された猫でも、再検査で「陰性」の判定に変わることもあります。
この検査で分かることは、採血した時点でウイルスが血液中に存在しているかどうかということです。
○検査結果の解釈
(陰性):現在 FeLV には感染していないと思われます(ウイルス抗原陰性)。 ただし、FeLV猫に接触した可能性がある猫の場合は後日再検査をお勧めします。
(陽性):現在 FeLV に感染していると思われます(ウイルス抗原陽性)。 中には一過性で治ることもあるので、30日〜60日の間に再検査を行うか、あるいは外部機関で確認検査を行い本当に持続感染かどうか判定する必要があります。
(弱陽性):現在 FeLV に感染していると思われますが、ウイルスの発現が非常に少ないようです(弱陽性)。30日〜60日の間に再検査をお勧めいたします。

(2)猫免疫不全ウイルス(FIV)

猫免疫不全ウイルスの検査は抗体検査ですので、感染がおこった証拠を検査します。
ここで問題となるのは、ウイルスに感染していても抗体が造られるまでの期間は、「陰性」の判定となり、実際の感染陽性が見逃される期間が存在することです。もっとも、この期間はそれほど長くないとされています。
もう一つの問題があります。それは、感染している母猫から生まれた仔猫の場合です。母猫から移行抗体としてこの抗体を貰ってきてしまう場合と分娩の際の産道感染や新生児の時の母猫との接触で感染したのかが区別がつきにくいということが起きてしまう可能性があることです。
○検査結果の解釈
(陰性):現在 FIV に感染していないと思われます(抗体陰性)。 ただし、暴露された可能性がある猫の場合は再検査をお勧めします。
(陽性):現在 FIV に感染していると思われます(抗体陽性)。 いわゆるエイズの時期に入っているかどうかは症状の強さから判定します。症状の軽いもの、無症状のものも多くあります。また、生後6ヶ月齢以内の場合は移行抗体の可能性がありますので、6ヶ月齢以降に再検査を行うことをお勧めします
※猫エイズワクチンを接種している場合はワクチンによる抗体か感染による抗体かの判別が出来ないため、ワクチン接種済みの場合は、院外検査センターでの検査が必要となります。

猫白血病ウイルス検査、猫免疫不全ウイルス検査のどちらにおいても一度きりの検査で「陰性」「陽性」が見極めることができないケースがあるということをご理解ください。生活環境や年齢などから、感染の確定には2回以上の検査が必要になることもあります。

Q.どんな時に猫白血病ウイルス検査、猫免疫不全ウイルス検査を受けたほうがいいですか?

  1. 猫白血病ウイルス(FeLV)ワクチンを受ける前には必ずFeLV感染の検査が必要です。
  2. 猫を飼い始める前。特に他に同居猫がすでにいる場合は必ず。
  3. 口内炎の症状や病気がなかなか治らない場合は感染確認のために。
  4. 外飼飼育のすべての猫は感染チェックのために。
  5. 脱走、外飼猫との接触、喧嘩した場合に(検査時期に注意)。

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検査時間

採  血:数分以内
検査結果:院内検査なら15分以内、院外検査なら1〜2日
 ※当院ではセカンドオピニオンなどにも利用できる様に、必ず検査結果データ報告書をお渡します。
※当院での猫白血病ウイルス感染症(FeLV)猫免疫不全ウイルス感染症に関する検査結果は、電子証明書としても発行されますので、いつでもご自身のマイページからご確認頂けます。

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注意事項

ー常用している薬がある場合は申し出てください。

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参考文献・資料等
  1. 犬と猫の初期診療アプローチ;11-18:うちの子に会わせても大丈夫ですか?

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