新しい動物用輸液ポンプが入りました

新しい輸液ポンプが入りました。というか、8月にすでに2台新しいのが入っていたのにお知らせできないでいました。

輸液ポンプとは輸液(点滴)をするときに使う医療機器で、病気の動物や手術のときに点滴の量や速度をコントロールする機械です。特に人に比べ体の小さな犬や猫の場合、点滴の量や速度の管理は重要になりますので、点滴液が無くなったり、点滴チューブに空気が入ったりすると自動で止まりアラームで知らせてくれたりと、この輸液ポンプが活躍してくれます。

通常、ワンちゃんや猫ちゃんの点滴は人間のように早くはできません。30分や1時間で終わるようなことはありません。ゆっくりと点滴をしてあげないと体に負担がかかります。ですから、通院でも朝お預かりして夕方帰るというようなパターンになります。入院だと24時間で必要な量を計算し、この輸液ポンプでゆっくりと点滴をします。

よく、点滴中動きませんか?と聞かれるのですが、動物の場合、点滴する時には留置針(りゅうちしん)という樹脂製の針を血管に入れて点滴を行います。多少動いても大丈夫です。また、病気で点滴が必要な動物の多くはあまり活発に動きませんので、点滴できないということはまずないんです。

医療や獣医療の世界には「生かすも殺すも水しだい」という格言があります。この水というのが点滴(輸液)のことです。動物の体の多くは水でできています。ですからこの水をうまくコントロールしてあげることは病気の回復や状態の改善に大きく役立ちます。

この記事を書いた人

福山達也