猫ちゃんの通院ストレスを軽減しよう!

猫ちゃんはいつもの環境が変わるとストレスを感じることの多い動物だと言われています。しかし、猫ちゃんが健康で快適な生活をおくるには、予防注射や定期的なケア、病気や怪我など動物病院に行かないわけにはいきません。そこでできるだけ猫ちゃんが快適に動物病院を訪れることができるようにキャット・オーナーの皆さんができることをお伝えします。あなたの愛猫のためにぜひ日頃から実践してください。そのポイントは、まず移動手段であるケージ(キャリー・ケース)を「安全な場所」として日頃から認識させておくことです。これが猫ちゃんの通院ストレスを減らす最も簡単で重要なポイントです。

ケージ(キャリー・ケース)の準備

診察をしていると最初の段階でケージ(キャリー・ケース)の選び方を間違えているキャット・オーナーさんをよく見かけます。片方だけしか扉がないキャリー・ケースを選んでいませんか? まずは、無理なく猫ちゃんを出せるタイプを選んで購入してください。壱岐動物病院では猫ちゃんの通院に最適なキャリー・ケースも販売しております。お気軽にスタッフまでご相談ください。

  • 出入り口が前後についているタイプ
  • 上下に分割できるタイプ(こちらがお勧め)

キャリーケースの大きさ

猫ちゃんが「伏せ」をした時の足先から尾の付け根までが目安だと言われています。あまり大きすぎても移動中体が安定しないからです。できるだけこの長さに近いものを選んであげましょう。

キャリートレーニングの方法


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はじめに

キャリーには、仔猫やキャリーで嫌な経験をしたことがない猫ちゃんのほうが早く慣れると言われています。そうです。ですから猫ちゃんを飼い始めたらすぐにきちんとしたキャリーを購入して、キャリートレーニングを始めたほうがいいのです。但し、キャリートレーニングのポイントは「焦らない」「急がない」です。トレーニング開始のはじめの1週間から10日ほどは猫ちゃんの飼育環境で落ち着ける場所に置いているだけです。出入り口が前後にあるキャリーケースは前後の扉を開けて、上下が分離できるケースは上の部分を外して部屋に置いて置くだけです。中に猫ちゃんの好きな素材や匂いのするものを入れておくといいでしょう。

キャリーケースを猫ちゃんを病院に連れて行く時だけ出してきて、押し込んで来てませんか? それは猫ちゃんにとって恐怖でしかありません! 「このケースが出てきたら、病院だ!」と思ってしまいます。日頃から猫ちゃんが生活している環境にキャリーケースを置いて、出入りできるようにしておいてください。


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キャリーケースに入れる

次にキャリーに入る練習をしましょう。キャットフードや大好きなおやつを少しづつ入れて、何度も入る練習をしましょう。慣れてきたら徐々にキャリーケースに入る時間を伸ばしていきます。出入り口が前後にあるキャリーケースは片方の扉を閉めてやったり、上半分も付けてだんだん慣らしていきましょう。キャリートレーニングが終わるまではおやつはキャリーの中だけで与えるといいでしょう。
扉を閉めても15分くらいいられるようになったら、他の場所に置いておなじようにトレーニングをしてみましょう。いろんな場所でできるようになると安心でです。


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キャリーケースから出る

キャリーの扉を開けて、猫ちゃんが自分から出てきたら、すぐに大好きなおやつをあげましょう。キャリーに入る、出るを繰り返し練習していきます。キャリーケースが怖い場所ではない。ストレスの起こる場所ではないことを学習させることが重要です。


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キャリーケースで移動する

まずはお家での移動の練習をします。手持ちハンドルのついているキャリーケースでも、できるだけ両手を使い全体で抱え、自分の体に密着させて安定させる癖をつけてください。手持ちハンドルで移動すると思ったより中は揺れます。猫ちゃんはそのことでキャリーケースでの移動に恐怖を感じてしまいます。


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車で移動する

多くの方が動物病院に車で来院されます。車での外出に慣らすためには、ステップバイステップで慣らすことが重要です。まずはキャリーケースにいれた猫ちゃんを車に移動するのを何度か繰り返し、次にエンジンをかけることを繰り返します。そして近距離から軽くドライブして、だんだん距離を伸ばして慣らします。
※以前はキャリーケースを後部座席の上に置いてシートベルトで固定することが推奨されていましたが、現在は、キャリーケースを後部座席の足元に置くことが安全のために推奨されています。また、キャリーケースを布で覆うなどすることも猫ちゃんをリラックスさせると言われています。

移動のストレスを抑える手順

  • 必ずキャリーバッグに入れて移動する。複数猫を飼育している場合、それぞれの猫に専用のキャリーバッグを使う
  • 最適なバッグは上部か前方が開いて、上下に分かれて取り外せるものである。猫がそこから出たがらなければ、中に入れたまま診察を行えます。大半の検査はキャリーの中でも実施できます。
  • キャリーバッグのドアを開けたまま自宅に置いて、中におもちゃ、おやつ、フードを入れて猫をバッグに慣れさせておきましょう
  • キャリーバッグの底には軟らかい清潔なタオルか、慣れ親しんだ床敷きを入れるようにしましょう
  • 移動の10~15分前にキャリーバッグにフェイシャルフェロモン(例: フェリウェイ)をスプレーします
    ※フェリウェイは当院でも販売しています。
  • 車の後部座席の下(座席ではありません)にキャリーを固定し、移動中の動揺やエアバッグによる傷害が起こらないようにします。
  • キャリーバッグは、動かさないよう水平に持ち運びます。取っ手を持って移動してはいけません。
  • 待合室ではキャリーバッグにタオルやブランケットを掛けておくと、猫が落ち着くだけでなく、他の動物や人と直接アイコンタクトをしないで済みます。
    ※タオルやブランケットをご希望の場合は受付でスタッフにお申し付けください。

ストレスを抑えるための薬剤

移動や病院への来院にあまりにもストレスを感じる。恐怖から攻撃的になる猫ちゃんには事前にお薬を処方致しますので、ご相談ください。ご来院の3時間程前に飲ませていただければリラックスできる可能性があります。(処方は当院にカルテのある猫ちゃんに限らせて頂きます)