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整形外科(猫)
関節炎:Osteoarthritis(猫編)
関節炎(かんせつえん)とは変形性関節症(へんけいせいかんせつしょう)とも言われ、硬い骨同士が直接擦り合わないように骨と骨の間でクッションの役割になっている関節軟骨の変化により、痛みなどの症状があらわれる進行性の関節疾患で、肘、肩、膝、股関節など様々な関節に起こります。12歳以上の猫の90%には何らかの関節疾患があると報告されています。 主に中年から高齢期に見られますが、若年期でも見られることがあります。前述のように多くの高齢猫が、変形性関節症を起こしていると考えられていますが、関節炎の痛みにより活動量が落ちていても、高齢のせいだと感じたり、はっきりとした症状が出ないケースもあるため、キャットオーナーが気付かないことも多い病気です。 また、特に猫は「痛み」を表現する能力が乏しい動物です。キャット・オーナーの気づかないうちに多くの猫が関節炎に苦しんでいると言われます。猫を飼育したら関節炎の正しい知識を学び、早期にこの病気を見つけてあげて、痛みを和らげてあげましょう。 -
トピック
バベシア症
バベシア症は、バベシアと呼ばれる顕微鏡でしか見えない小さな原虫という病原体が、血液中の赤血球に寄生することによって溶血性貧血などいろいろな症状をひき起こす病気です。治療が遅れると死に至ります。病原体であるバベシアはマダニの体内に潜んでいて、マダニの吸血とともに犬に感染します。日本国内では病原性の比較的弱いバベシア症(Babesia gibsoni)が関西以西の西日本・四国・九州・沖縄地方に多く発生していますが、近年では東日本以北での犬の感染例も報告されています。壱岐島内でも複数バベシア症の発生(壱岐全島地域)を確認しています。 -
犬の病気
熱中症(熱射病:Heatstroke)
熱中症とは日射病や熱射病などの総称で、夏場などの温度や湿度が高い時期(5月から10月)に特に注意をしたい病気です。直射日光や温度や湿度の高い環境下に長時間いたり、そのような環境下で運動を続けることにより体温が上昇します。すると、人間と同じような汗をほとんどかかなので体温調節機能が正常に機能しなくなり、異常に体温が上昇(40.5℃以上)してしまいます。 実は真夏より、動物の体が暑さに順応する前の初夏に多いので注意してください。 特に、シーズー、パグ、フレンチブルドック、ブルドック、ペキニーズなどの短頭種、それに日本の保険会社の統計ではゴールデン・レトリバー、ラブラドール・レトリバーも多いとされています。猫ではペルシャやエキゾチック・ショートヘアー、ヒマラヤン、さらに肥満気味の犬猫、加齢(高齢)、心臓病や呼吸器の持病が有る場合などに起こりやすいといわれているので注意が必要です[1]。 猫は犬に比べて熱中症には強いとされていますが、それでも夏場の締め切った室内などでは起こるので注意が必要です。 -
人獣共通感染症
SFTS:重症熱性血小板減少症候群
SFTS:重症熱性血小板減少症候群とは2011年に中国の研究者らによって発表された新しいウイルスによるダニにより媒介される感染症です。2013年1月に国内で海外渡航歴のない人がSFTSに感染していたことが初めて報告されました。このウイルスは保有するダニに咬まれることにより人に感染します。また、犬や猫も同様にウイルスを持つダニ(フタトゲチマダニなど)に咬まれることで感染し、それらの動物と濃厚に接触(血液た唾液など)することで人が感染します。感染した人と濃厚に接触すると、人から人へも感染すると言われています。犬から感染したとされる症例[3]や、2016年に猫から感染したと思われる人の死亡症例も報告されています。また特に猫において西日本での感染が多く報告されていきています。 -
トピック
嘔吐:Vomiting
ご存知かもしれませんが、嘔吐(おうと)とは、胃の中や上部小腸の内容物(食べたもの・胃液)を吐いてもどすことです。これに関連して、吐き気を催すこと、胸がむかつくことを悪心(おしん)と言います。嘔吐は病気の名前ではなく「症状」です。 嘔吐は診察が必要のない軽度のものから、命にかかわるものまで原因により様々なです。以前は、犬や猫に時折見られる単発的な嘔吐は正常なものと言われていましたが、現在では単発的な嘔吐も繰り返すようであれば異常であると言われていますので、注意が必要です。単発でも続くようであれば早めに動物病院を受診すべきです。 -
コラム
猫の病気のわずかな徴候を知ろう
キャット・オーナーは愛猫の些細な変化としてどのようなことに注意すればよいと思いますか? 些細な変化に […] -
泌尿器科(猫)
膀胱炎(猫編)
膀胱炎(ぼうこうえん)とはオシッコを貯める働きをする臓器である膀胱に様々な理由(ストレス、細菌、結晶・結石など)から炎症が起こる病気です。特に猫では最も罹りやすい病気のうちの一つであることが知られています。 元々砂漠の生き物であった猫は、水を飲む量が少なくても生きていけるように、オシッコを濃縮して残った水分を体内で再利用し、体内にある水分を効率よく使えるようにできています。ですから、人や犬に比べてオシッコが臭いのは濃縮されていることも一つの理由です。猫に泌尿器系の病気(腎臓病や結石など)が多いのは、このようなことも関係しています。 -
トピック
壱岐動物病院をスマホの「ホーム画面に追加」してください。
phone_iphoneiPhoneの場合 1、iPhoneのブラウザ(safari)で壱岐動物病院 […] -
猫の病気
猫パルボウイルス感染症(FPV:Feline panleukopenia 猫汎白…
猫パルボウイスル感染によって引き起こされる病気です。血液中の白血球が極端に少なくなってしまうため、汎白血球(はんはっけつきゅう)減少症と言われます。白血球が少なくなると細菌や他のウイルスに対する抵抗力が弱くなってしまい、合併症を起こしやすくなります。このウイルスは非常に感染力が強く、死亡率が高い病気として、有名です。特に体力のない仔猫や若齢猫、ワクチンの接種を受けていない猫がかかりやすく、感染すると、急激に症状が悪化し、仔猫はわずか1日で死んでしまう事もある高い恐ろしい病気で、猫の伝染病の中でも最悪です。 -
コラム・ブログ
猫ちゃんの通院ストレスを軽減しよう!
猫ちゃんはいつもの環境が変わるとストレスを感じることの多い動物だと言われています。ですから多くの場 […]