※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!
猫回虫症とは?
回虫(かいちゅう)は線虫類に属する寄生虫です。人や犬、猫をはじめ、多くの哺乳類の主にに小腸に寄生します。犬科の動物には犬回虫、猫科の動物には猫回虫、人には人回虫というように、それぞれのどうぶつに固有の回虫が存在ます。
猫回虫症の原因
猫回虫(Toxocara cati)の感染が原因です。オスで体長30〜60mm、メスで40〜100mmほどの細長い虫です。
猫回虫も犬回虫とほぼ同様の感染経路で、糞便などからの経口感染、猫回虫卵を口にしたげっ歯類(特にネズミ)や鳥、昆虫、ミミズなどを猫が口にすることによる感染。仔猫への経乳感染があります。但し、犬回虫とは異なり胎盤感染は起こりません。
猫回虫卵は、環境中での抵抗力が非常に強く、砂や土の中に混じって長期間生き続け、感染の機会を待っています。また、また、猫回虫は成猫に感染した場合でも発育して成虫まで成長することが多くみられます
猫回虫症の症状
猫回虫症の診断/検査
猫回虫症の治療
駆虫薬を投与します。時には複数回の投薬が必要になります。駆虫後は1週間以降に改めて糞便検査を行い、効果を確かめることが推奨されます。
その他、下痢や嘔吐をしている場合は下痢止めや吐き気止めの投与、脱水している場合は輸液(点滴)などの対症療法を行うこともあります。
猫回虫症の予防
生後6週齢(犬と異なり、猫では胎盤感染がないため)から定期的に駆虫することが推奨されます。飲ませる薬だけでなく背中につけるだけのスポットオンタイプの駆虫薬もあります。また、ノミ駆除・予防剤とお腹の虫が一緒に駆除できるものもありますので、お気軽に当院にご相談ください。
室内飼育でも多くの感染例が報告されています。室内だからと安心しないで、定期的に駆虫しましょう。
猫回虫症の看護/その他
回虫症は人と動物の共通感染症です。人に犬や猫の回虫が誤って侵入した場合、動物種が異なるので回虫は成虫にまで発育することができないといわれています。免疫力のある大人の体内に入っても問題がないことがほとんどでが、幼虫のまま体内のさまざまな臓器や器官にまで到達し、何ヶ月も生き続けてさまざまな障害を起こすことがありますので、注意が必要です。このことを「トキソカラ症」とか「幼虫移行症」呼びます。
回虫に感染している犬猫の糞便やそれが付着した被毛、環境中に落ちた虫卵などから感染したり、公園の砂場の砂にまぎれた虫卵を摂取してしまったりすることなどが原因となりますので、特に小さなお子さん、免疫力が低下している人、高齢の方は動物に触れた後、砂場で遊んだあとは手洗いを忘れないようにしましょう。アボガド
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参考文献・資料等
- 猫の診療指針Vol.3; 104-108:回虫症