ホップ中毒

※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!



ホップ中毒とは?

 ホップは一般にはビールに苦味と香りを与える主原料として用いられるアサ科ツル性の多年草です。日本国内では北海道の一部にのみ自生していますが、最近では緑のカーテンとして園芸店で売られていることがあります。また、食用やハーブとして用いられていますが、犬が摂取すると大変危険ですので注意志天下さい。

 グレイハウンド、ラブラドールレトリバー、セントバーナード、ポインター、ドーベルマン、ボーダーコリー、イングリッシュ・スプリンガー・スパニエル、北欧犬種などは特に影響を受けやすいようですが、どの犬種でも中毒を起こすリスクがありますので与えないで下さい。

 海外では、クラフトビール醸造ブームや家庭でビール醸造が行えることから、ホップを誤食することによる中毒が多く発生しているようです。国内での危険は園芸用や家庭で栽培されたものの誤食が主なものになります。

ホップ中毒の原因

 急新鮮なホップまたは使用済みのホップを摂取することによりホップに含まれる様々な成分や代謝産物により中毒を起こします。

ホップ中毒の症状

 症状はホップを摂取してから数時間以内に見られることがあり、顕著な高体温(発熱)、元気消失、不安、頻脈(心臓の拍動が早くなる)、頻呼吸(呼吸が早くなる)、あえぎ、嘔吐、腹痛、発作などです。筋肉の壊死を示唆する暗褐色の尿が観察される場合があります。

ホップ中毒の診断/検査

 基本的には、問診やホップの摂取履歴から判断するしかありません。もちろん全身状態を把握したり他の病気との鑑別のために、血液検査血液化学検査尿検査レントゲン検査超音波検査などが必要になるかもしれません。

ホップ中毒の治療

 ホップを摂取して時間があまり経過していないなら、催吐処置(薬などにより吐かせること)を行います。
 高体温の場合、体温を下げるために冷却し、静脈輸液(点滴)や解熱剤などの対症療法を行います。但し、積極的に治療してもかなり死亡率の高い中毒だと言われています。

ホップ中毒の予防

 ホップを犬から遠ざけ、摂取させないことです。

ホップ中毒の看護/その他

 人で大丈夫なもの、人に良いものが犬や猫にも大丈夫だとは限りません。特に食べ物には注意したいものです。例えば、アボガドが動物にとって良くない食べ物であることを知っていますか? アボガドは中毒を起こすことがります。人に良いものが動物にも良いとは限らないということを知っておいて下さい。

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参考文献・資料等
  1. Household Food Items Toxic to Dogs and Cats

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この記事を書いた人

福山達也