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猫の病気
乳腺腫瘍(猫編)
一般的に猫の乳腺(にゅうせん:おっぱい)は左右で4対あります。乳腺腫瘍(にゅうせんしゅよう)とはこの乳腺に腫瘍ができる病気で、猫の腫瘍の中で、多くが10歳程度以上の老齢の雌(メス)猫に見られ、10万頭当たり12.6〜25.4頭の発症率です。これは、造血器、皮膚に続き、3番目に多く見られる腫瘍で、猫の腫瘍全体の8.2〜40%を占めると報告されています。もちろん稀ですが雄(オス)に見られることもあります。猫の乳腺腫瘍がなにより厄介なのは、63~91.9%が悪性で、悪性の場合はリンパ節や肺への転移が最もよくみられ、肝臓、腎臓、脾臓などへの転移もあります。 -
整形外科(犬)
骨折
骨折とは? 骨折とは骨の外傷のことです。身体の外部からの力により骨の連絡が一部または全部絶たれてい […] -
猫の病気
リンパ腫(猫編)
リンパ腫(りんぱしゅ)とは簡単に言うと、白血球の一種であるリンパ球が腫瘍(がん)になってしまう病気で、猫で最もよくみられる腫瘍のひとつです。猫の全腫瘍中の1/3は造血系腫瘍(リンパ系と骨髄系)が占めていますが、さらに、そのうちの50〜90%がリンパ腫であると言われます。特に猫では高齢(8~10歳)で発生することが多いのですが、猫白血病ウイルス(FeLV)に感染していると若齢(1~3歳)でも発生します。 リンパ球は免疫反応に関与している白血球で、体内への細菌やウイルス等の侵入などを阻止しています。また、リンパ球には複数の種類(T細胞型・B細胞型・それ以外)があり、それぞれ異なった役割を担っていて、特にリンパ節というリンパ球が集まった器官も形成しています。 リンパ球は体の中のいろいろなところに分布しているため、腫瘍は腸などの消化器、鼻、縦隔洞、皮膚、腎臓、脳、脊髄、眼などいろいろなところにできる可能性があります。 シャムネコは好発品種とされています。 -
人獣共通感染症
瓜実条虫症
瓜実条虫(うりざねじょうちゅう)症は、ウリの種が連なっている形をした瓜実(うりざね)条虫(サナダ虫)が小腸に寄生することによって起こる病気です。瓜実条虫はその虫卵を食べたノミやシラミの体内で発育し、グルーミングなどで犬や猫がノミを誤って飲み込むと同時に感染します。犬、猫、フェレットだけでなく、人にも感染するズーノーシス(人獣共通感染症)です。 -
中毒
ペルメトリン中毒
ペルメトリン中毒は猫の中毒の中でも最も多く報告されている中毒の一つです。大抵は犬用のノミ・ダニ駆除剤として市販されている薬剤を猫に使用したために起こります。 ペルメトリンを含む製剤は主に、犬用のスポットオン ノミ・ダニ駆除剤、ノミ取りシャンプー、ノミ駆除スプレー、ノミよけ首輪などに含まれていますので、注意が必要です。 -
中毒
エチレングリコール中毒
エチレングリコールは、車の不凍液、保冷剤、固くならないアイスノン、写真の現像液や錆取り、モーターオイル、工業用溶剤などに含まれています。どうも犬や猫はこの匂いや味が好きなようで、摂取して中毒を起こすことがあります。特に欧米では自分で車のオイルを交換する人が多く、結構見られる中毒だと言われていました。最近日本でも保冷剤で凍らせても固くならないものはエチレングリコールが入っている可能性があるので、注意が必要です。 犬よりも猫のほうが少量で重篤な症状をおこしますので、注意が必要です。 -
中毒
アセトアミノフェン中毒
※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペッ […] -
中毒
シトラスオイル中毒
シトラスオイルとはみかんやオレンジ、ダイダイなど柑橘系植物から作ったオイルで、アロマオイル、芳香剤、食器用洗剤、シャンプーや動物用の虫よけなどにも使われていたりします。特にアロマオイルは成分が濃縮されていますので、危険度が高く注意が必要です。 自然のものだから猫にも安全と誤認されていますが、シトラスオイルで猫の中毒が起こることがありますので注意してください。また、犬用の虫よけなどを猫に用いると犬の推奨容量でも猫にとっては致死的になることもあるので、絶対に使用しないでください。 -
中毒
タマネギ(ネギ)中毒
※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペッ […] -
中毒
ユリ中毒
ユリ属及びワスレグサ属の植物はは猫にとって非常に危険です。少量摂取しただけでも急性腎不全を引き起こし死に至ることがありますので、注意が必要です。 ユリの花びら、葉、茎、そして花粉に至るまで、すべての部分が猫にとって毒となります。猫が毛づくろい中に葉を1、2枚、花粉を少量でも口にすると、重度の急性腎不全に陥る可能性があります。 -
呼吸器科(猫)
膿胸
肺の周囲に、胸腔という空間があります。膿胸(のうきょう)とは、その胸腔に細菌感染により膿が溜まり呼吸困難などをおこす病気です。一般的に犬よりも猫に多く見られ、特に室外飼育(論文によっては室内室外差はないという報告もあり)の比較的若い雄猫に多く見られる病気です。また多頭飼育の場合はリスクが3.8倍も高いとされています。 猫エイズウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症などの、免疫力を低下させる病気に感染している場合は、免疫力の低下が原因で膿胸を発症しやすいとも言われます。 重症化してしまうと治療中に死亡してしまったり、予後が悪くなることが多いので早期発見、早期治療が重要です。 -
コラム
新しい眼圧計が入りました
やっと新しい眼圧計(TONOVET Plus)が届きました。動物の場合、人間みたいにじっとしていてく […]