-
呼吸器科(猫)
短頭種気道症候群:Brachycephalic Airway Syndrome
短頭種気道症候群(Brachycephalic Airway Syndrome)は、ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シーズー、ボストンテリアなどの犬に多く見られる呼吸器の問題です。猫でもペルシャ、ヒマラヤン、ブリティシュ・ショート・ヘアー、スコティシュ・フォールドなどの猫種に見られます。これらの犬種や猫種は短い鼻と平らな顔を持っているため「短頭種(たんとうしゅ)」と呼ばれ、上気道の構造が異常になりやすく、呼吸が困難になることがあります。この症候群は、軽度の場合から重度の場合まであり、重篤な場合には緊急の治療が必要となることもあります。 -
呼吸器科(猫)
猫ヘルペスウイルス感染症
猫ヘルペスウイルス1型(FHV-1)は猫ウイルス性鼻気管炎とも呼ばれ、伝染性のとても強いウイルスで、世界中に分布しています。そのため多くの猫に影響し、猫のウイルス疾患の代表といっても過言ではありません。このウイルス感染はインフルエンザ様の症状を示し、結膜炎や目ニヤ、鼻炎などなど上部気道炎が見られます。 その症状が人の風邪症状と似ているため、猫カリシウイルス感染症や猫クラミジア感染症とならび、通称「猫風邪(猫ウイルス性呼吸器感染症)」とも呼ばれています。猫ヘルペスウイルス感染症はこれらの他の呼吸器感染症と混合感染し併発することもあります。 -
呼吸器科(猫)
猫カリシウイルス感染症
猫カリシウイルス感染症は、猫ヘルペスウイルス感染症とならび俗に「猫風邪」と呼ばれる猫ウイルス性呼吸器感染症の代表的なウイルスです。どの猫種やどの年齢の猫でも感染・発症しますが、特に抵抗力の低い猫で発症しやすい病気です。 -
呼吸器科(猫)
家庭でできるアレルギー対策
花粉アレルゲン 原因植物の花粉飛散時期を把握し、花粉情報に注意し、対処することが大切です。テレビ・ […] -
呼吸器科(猫)
肺高血圧症(PH)
肺動脈(はいどうみゃく)とは血液を右心室(うしんしつ)から肺へ送る大きな血管です。肺高血圧症(はいこうけつあつしょう)とは様々な原因で肺動脈の内圧が標準より異常に高くなっている状態のことを言います。病名というようりは病態の名前となります。 肺高血圧症は心機能の末期的な状態で、経過は思わしくなく余命は限られます。 -
呼吸器科(猫)
新型コロナウイルス感染症:COVID-19
新型コロナウイルス(COVID-19)は主に人から人へと広がるウイルス感染症ですが、稀に犬や猫も、新型コロナウイルスに感染しています。感染は、動物が新型コロナウイルスに感染した人々と密接に接触した後に発生しています。 香港[2]、米国[3]、ベルギー[6]、フランス[7]、イギリス[8]など多くの国で伴侶動物として飼育されている犬や猫で、検査陽性反応が出ています。また、日本でも2020年8月、9月に犬の検査陽性が合計3頭確認されています[10][11]。 現在までに入手できる情報が限られてますが、新型コロナウイルスがペットとして飼育されている犬や猫を介して人に拡散するという報告はありませんが、人から動物に拡散したと思われる事例は複数報告されています[12]。 -
呼吸器科(猫)
気胸
胸には、肺の周囲に胸腔(きょうくう)という空間があります。その胸腔に何らかの原因によって空気が漏れ出てたまり、肺が十分に膨らまなくなってしまう病気のことを気胸(ききょう)といいます。一般に交通事故や落下などの事故、喧嘩によることが多い病気です。 気胸になると、換気が十分に行われなくなり、呼吸器困難などの症状が現れます。 -
呼吸器科(猫)
膿胸
肺の周囲に、胸腔という空間があります。膿胸(のうきょう)とは、その胸腔に細菌感染により膿が溜まり呼吸困難などをおこす病気です。一般的に犬よりも猫に多く見られ、特に室外飼育(論文によっては室内室外差はないという報告もあり)の比較的若い雄猫に多く見られる病気です。また多頭飼育の場合はリスクが3.8倍も高いとされています。 猫エイズウイルス感染症や猫白血病ウイルス感染症などの、免疫力を低下させる病気に感染している場合は、免疫力の低下が原因で膿胸を発症しやすいとも言われます。 重症化してしまうと治療中に死亡してしまったり、予後が悪くなることが多いので早期発見、早期治療が重要です。 -
呼吸器科(猫)
猫喘息
猫は犬に比べ慢性的な咳をすることが少ない動物です。猫の喘息(ぜんそく)は、そんな中でも何かしらの原因による気管支の慢性炎症により、分泌物の増加が起こって気道が狭くなり、慢性的な発咳や重度な呼吸障害(喘息発作)を起こす病気です。この病気はヒトの喘息に似ています。 若齢〜中年齢の猫に見られ、性別には関係なく、多くの品種の猫に見られますが、シャム猫に多いとする報告もあります。アメリカでは20匹に1匹(5%)が罹患する慢性呼吸器疾患だとも言われます。 猫喘息と確定診断するまでには様々な検査が必要になりため、発咳を症状とする気管支疾患を猫気管支疾患と総称して呼ぶこともあります。 -
呼吸器科(猫)
気管支炎
気管(きかん)とは、動物の喉から肺に通じる、呼吸の際に空気が流れる管のことです。その気管から肺にはいる、木の枝のように分かれた部分は気管支(きかんし)と呼ばれ、気管よりもさらに細い管で、肺のガス交換を行う組織である肺胞に開口しています。気管支炎はこの気管支部分に炎症が起こる病気です。特に子犬や子猫に多く、鼻炎や咽頭炎に併発することも多く、発咳などの症状が見られます。ウィルス感染が原因であることが多く、特に空気の乾燥した冬場に流行が見られます。