FLUTD:猫下部尿路疾患の治療
▲上記の猫下部尿路疾患用療法食は当院でも処方可能です。当院での診察・診断・処方後オンラインでのご購入となります。詳しくは当院にお尋ね下さい。
特発性FLUTDの場合は、現在確実に有効と言える治療法は見つかっていませんが、炎症や痛みを緩和するための投薬が行われることがあります。特発性FLUTDは自然に治ることもありますが、治ってもすぐに再発を繰り返すため、上記の投薬のほか、ストレス対策としての環境修正などが推奨されています。
FLUTD:猫下部尿路疾患の予防
また、運動量が少ないと、水分摂取量が少なくなりがちです。適切な運動をさせましょう。トイレが汚れていると、排尿をがまんすることがあり、膀胱に尿が溜まる時間が長くなり、尿石のできるリスクが高くなります。トイレを清潔にしておきましょう。
オメガ3脂肪酸が発症率を軽減したという報告がありますが、その詳細は不明のようです。あまり再発するようなら試してみるのもいいかもしれません。
猫のカリシウイルス感染症は下部尿路疾患の原因になる可能性があるという報告があります<8>ので、きちんと予防注射を定期的に受けることは重要です。
FLUTD:猫下部尿路疾患の看護/その他
尿石症では、尿結石の種類に応じた食事を与えることが推奨されます。食事中に尿石の構成成分であるマグネシウム、リン、カルシウムなどが過剰に含まれていると、尿中に結晶や結石が形成される機会が増加します。また食事によっては尿pHのバランスを崩し、リスクを高めることもあります。ドライフードよりウエットフードが適切であったり、少量、頻回に与えることが効果的だったりします。詳しくは当院にご相談ください。肥満はFLUTDの再発を高めるため、適正体重を保つように心がけてあげましょう。
猫下部尿路疾患:FLUTDはオシッコが詰まって出なくなると、処置、検査、治療に費用がそれなりにかかる病気です。出来るだけそうならないように日頃からの対策が重要です。特に冬場は猫があまり水を飲まなくなり、この病気が増える季節です。また、他院で処置できなくて回ってくる場合に、かなり尿道が損傷してしまっていて処置が困難な猫が増えています。できればそうなる前にご来院ください。
また、結石が原因の場合、処方食を食べてもらうことがあるのですが、ちょっと良くなるとやめてしまって再発を繰り返す人がいます。処方食は一般食よりは高めかもしれませんが、再発して病院で治療費を払ったりする方が最終的な負担は多くなります。よく考えて
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参考文献・資料等
- Feline lower urinary tract disease
- 伴侶動物治療指針Vol5; 350-367:猫下部尿路疾患における管理の進歩
- Diagnosing and Managing Feline Lower Urinary Tract Disease
- 犬と猫の日常診療のための抗菌薬治療ハンドブック;71-81:尿路感染症
<1>.尿道閉塞の雄猫の来院時の体温および高窒素血症の重症度と入院期間との関連性に関する回顧的評価: 猫243頭(2006-2009)
<2>猫の尿路感染症治療に対するセフォベシンの有効性および安全性
<3>猫下部尿路疾患に罹患した猫の細菌尿: ノルウェーにおける134症例の臨床研究
<4>ヨーロッパの猫の下部尿路疾患の臨床症状と病因の評価
<5>猫の難治性特発性下部尿路疾患
<6>猫の特発性下部尿路疾患に対するアミトリプチリンの短期間の臨床効果: 比較臨床試験
<7>ESFM(ヨーロッパ猫医学会)会議プロシーディング、ストックホルム、2002年9月: 猫の下部尿路疾患
<8>特発性下部尿路疾患の猫から分離された新規の猫カリシウイルス2種が持つ遺伝的特徴
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