膀胱炎(犬編)

※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!

膀胱炎とは?

 膀胱炎(ぼうこうえん)とはオシッコを貯める働きをする臓器である膀胱に様々な理由(ストレス、細菌、結晶・結石など)から炎症が起こる病気です。犬では比較的多い病気で、特に細菌性膀胱炎は雌犬に多く見られます。

膀胱炎の原因

 膀胱炎にはいくつかの原因があります。細菌性の場合、膀胱内に侵入したブドウ球菌や大腸菌等の細菌が原因となって膀胱に炎症がおきます。また、膀胱内に生じた結晶や結石によって膀胱が傷つけられ、そこに細菌が感染することで引き起こされることもあります。このような場合、通常は感染が起こらないように働く身体のバリア機能がなんらかの原因で衰えてしまっていることが関与していると考えられます。細菌性膀胱炎は犬で最も多い原因です。
 結晶や結石は、リンやマグネシウム、カルシウムといったミネラルがバランスよく適切に摂取できていない場合や、食餌の影響で尿pHが酸性やアルカリ性に傾きすぎている場合にできます。

膀胱炎の症状

 血尿が見られたり、頻尿(少量しか尿がでないが、トイレに頻繁に行く症状)、排尿困難(オシッコをしたいのに出ない)などがみられます。その他、不適切な場所での排尿、排尿時の痛み、頻繁に水を飲む、尿臭が臭い、尿が濁るなどが見られ、症状が悪化すると発熱食欲不振元気消失などの症状が見られこのような状態になると膀胱炎が腎臓にまで波及して腎盂(じんう)腎炎となっていることを疑う必要があります。

膀胱炎の診断/検査

 尿検査超音波検査、必要に応じて腹部レントゲン検査などを行い診断します。また、全身状態や腎機能を確認するために血液検査血液化学検査などが必要になります。
 細菌がいる場合はグラム染色検査を行ったり、必要に応じて外部検査機関に依頼して細菌培養検査等を行うこともあります。

膀胱炎の治療

 細菌性膀胱炎の場合は、抗生剤の投薬で細菌感染を抑えていきます。なかなか改善が見られないときには尿中の細菌培養検査等を行い、投薬する抗生剤の種類を再検討することもあります。

▼尿路感染症原因菌と抗菌薬の治療ガイダンス

細菌の種類 グラム染色 第1選択薬 第2選択薬
大腸菌 グラム陰性桿菌 CEX/AMPC他 フルオロキノロン系他
ブドウ球菌 グラム陽性球菌 CEX/AMPC他 フルオロキノロン系他
腸球菌 グラム陽性球菌 AMPC他 フルオロキノロン系他
クレブシェラ グラム陰性桿菌 CEX/AMPC他 フルオロキノロン系他
プロテウス グラム陰性桿菌 CEX/AMPC他 フルオロキノロン系他
緑膿菌 グラム陰性桿菌 フルオロキノロン系他 アミノグリコシド系他
 また、膀胱内の結晶や結石が原因となって引き起こされてる場合には、膀胱炎の治療と併行して、その原因となる結晶や結石の治療や食事療法を行うことがあります。

膀胱炎の予防

 膀胱炎の原因の一つとなるリン酸アンモニウムマグネシウム(ストラバイト)結晶の予防には低リン、低マグネシウムの食事を心がけるとともに、ワンちゃんが新鮮な水をいつでも飲むことが出来るような環境にすることが重要です。また、早期発見が重要となってきますので、日頃ワンちゃんの水を飲む量やトイレの回数、尿色や量などをきちんと確認することが大切です。

膀胱炎の看護/その他

1日でもオシッコが出なければすぐに動物病院を受診すべきです治療は数週間(最低2〜4週間)から数カ月の長期間行わないと再発が多いとも言われます。指示された薬剤はしっかりと投薬してください。飲ませられない場合はご相談ください。勝手に投薬をやめたりすると再発率や慢性化率が高くなります。また耐性菌という抗生物質の効かない菌の発生を招いたりしますので自己判断で中止しないように気をつけください。

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この記事を書いた人

福山達也