※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!
下痢とは?
下痢(げり)とは、水分の多い液状あるいは液状に近い便が排泄される状態です。ただ、一般には、これに加えてやや柔らかい便(軟便)、量が多くなった便、頻繁に便をするなどという場合も下痢と言われます。下痢はまず、大きく急性の下痢と慢性の下痢に分けられます。ここ数日以内に下痢をするようになった場合が急性の下痢で、2週間以上も続くようになったものが慢性の下痢です。
下痢の原因
下痢の症状
症状は下痢ですが、軟便など柔らかいものから水様のもの、血液が混じった血便など状態は様々です。下痢の状態をできるだけ詳しく獣医師に伝えることは診断の手助けになります。また、スマートフォンなどで下痢の写真を撮影したり、容器などに入れて持参していただけると診断の助けになります。
下痢の診断/検査
下痢の治療
▲上記の食物アレルギー用療法食は当院でも処方可能です。当院での診察・診断・処方後オンラインでのご購入となります。詳しくは当院にお尋ね下さい。
▲上記の療法食は当院でも購入可能です(注文の場合もあります)し、オンラインでのご購入可能です。必要な方は専用の病院コードを発行致しますので、当院受付でお申し出ください。
(FU920476767)
▶なお、当院では下痢の治療に、許可を得て海外から輸入した薬剤(日本未発売などの理由)を用いることがありますので、ご了承下さい。
下痢の予防
まず、日頃からきちんとしたペットフードを適正に与え、ワクチン[犬・猫]で予防できる病気を予防することは基本です。また、下痢や軟便になったら、よく愛犬や愛猫を観察し、重大な問題、あるいは長く続く問題があれば、早めに当院にご相談下さい。
■こんな下痢はすぐに当院にご相談下さい。
01 | 激しく下痢をする。 |
02 | 何回も下痢をしている。 |
03 | 元気も食欲もない。 |
04 | 下痢だけでなく、嘔吐も見られる。 |
05 | 下痢に血が多く混じっている。便が黒い。 |
06 | 脱水して皮膚に張りがなく、目がくぼんでいる。 |
07 | 下痢の回数は少ないが、数日以上続いている。 |
08 | 下痢していて、徐々に体重が減ってきた。 |
09 | 下痢に虫がいる。 |
10 | 中毒の可能性がある。 |
下痢の看護/その他
下痢は回数が多かったり、慢性の場合には水分や栄養などを多く失います。ご自宅では動物用の経口補液剤を補助的に用いるとよいでしょう。当院で販売しておりますので、お買い求め下さい。たかが下痢と思い込んでの素人療法は避けて(絶対に人間用の薬は家庭では飲ませないでください)ください。
【使用方法】
・電解質サポート1袋(29g)を、ぬるま湯(約50℃)約500mlに溶かし、約530mlの電解質補助液として使用します。
・冷蔵庫で約24時間保存可能です。
最近は、下痢や嘔吐で自己判断でネットで購入した薬剤や処方食を使う方がいますが、往々にして間違った薬の量や期間だったり、間違った処方食を選択したりと状況が悪くなります。きちんとした診断と処方を受けましょう。
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動物医療保険をお持ちの方は診察前に保険証を提示してください!
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参考文献・資料等
- 小動物臨床における診断推論.53-68
- 伴侶動物治療指針 Vol.1;119-127:犬と猫の慢性下痢の治療
- Pharmaceutical Prescription in Canine Acute Diarrhoea: A Longitudinal Electronic Health Record Analysis of First Opinion Veterinary Practices
- Effect of amoxicillin-clavulanic acid on clinical scores, intestinal microbiome, and amoxicillin-resistant Escherichia coli in dogs with uncomplicated acute diarrhea
- Proposal for rational antibacterial use in the diagnosis and treatment of dogs with chronic diarrhoea
<1>フェレットの下痢に対する臨床家の見通し
<2>慢性下痢の猫に対する診断および治療法のアプローチ
<3>猫における慢性小腸疾患の診断:100例(2008-2012)
<4>出血性下痢症に罹患した犬における軽度から中程度の脱水に対する治療のための経口電解質液に関する評価
<5>正常な糞便あるいは下痢便をする、フロリダ州の動物保護施設にいる猫において同定された腸病原体
<6>そりレース犬における下痢の罹患率および腸管病原菌
<7>慢性下痢の犬における腹部超音波検査の診断的有用性
<8>超音波検査所見、臨床活性インデクス(CIBDAI)、および慢性腸症の犬の診断における比較
<9>プロバイオティクス大便連鎖球菌SF68が、アニマルシェルターに保護されている犬猫の下痢の存在に与える影響<10>ビーグル犬の慢性下痢に対する食事とタイロシンの効果
<11>犬におけるタイロシン反応性慢性下痢
<12>動物シェルターにおける犬の下痢に関する疫学的評価
<13>下痢をしている犬に対する一般的な診断的糞便検査の評価
<14>分泌性下痢の病理生理学において腸の神経系が持つ役割