フェノトリン中毒

※電話などでの各種病気に関するお問い合わせは、通常診療業務に支障をきたしますので、当院をご利用のペットオーナー以外はご遠慮ください。まずはご自身のかかりつけ獣医師にお問い合わせください。ご理解とご協力をお願いいたします!

フェノトリン中毒とは?

 フェノトリンは、ピレスロイド系殺虫剤の一種で、ノミ取りシャンプーやノミ駆除スポットオン製剤などに持ちられている薬剤で、日本では未だ多くの市販製品に使用されていますが、アメリカでは猫への使用が問題視されている薬剤です。

フェノトリン中毒の原因

 ピレスロイド系殺虫剤であるペルメトリンに対する中毒です。 ピレスロイド系殺虫剤の一種であるフェノトリンに対する中毒です。特に猫ではd-フェノトリンに対する感受性が高いと考えられています。フェノトリンを含むピレスロイド系薬品は猫に危険であることを知っておいてください。日本では平気で未だ市販されています。

フェノトリン中毒の症状

 主な症状として、皮膚のかゆみ、脱毛、流涎(よだれ)、震え、痙攣などがあります。また報告された中毒例の中には死亡例もありますので、注意が必要です。

フェノトリン中毒の診断/検査

 一番重要なのは問診です。全身状態を把握したり、他の病気との鑑別を行うために、一般身体検査、血液検査血液化学検査尿検査などが必要になります。

フェノトリン中毒の治療

痙攣発作が見られる場合は、抗けいれん薬を投与します。その他、点滴などの対症療法を行うのが一般的です。また、可能であれば皮膚についた薬剤は洗浄します。

フェノトリン中毒の予防

犬用の製剤を勝手に猫に使ったり、猫用の製剤を犬に使ったりしないようにしましょう。動物病院業界には「猫は小さなな犬ではない!」という格言があります。猫と犬はまったく違う動物であることを認識してください。

「フェノトリン」を成分として含んでいるノミ取り剤を猫に使うのは中毒の危険がありますので、用いないことが無難です。また、同じピレスロイド系の「ペルメトリン」も使用してはいけません。

薬物中毒に関しては、動物や子供の手の届くところに薬を置かない。薬箱などは簡単に開けられないようにすることを日頃から心がけて下さい。

フェノトリンに関しては、犬との共同生活で犬に塗布したものへの接触でも見られるようですの、犬猫共同飼育している方は犬にフェノトリン製剤を用いることを避けましょう。

フェノトリン中毒の看護/その他

薬を誤飲したと思ったら、できればその薬の箱や包装などを持参していただけると解決策や解毒剤が速やかに分かることがあります。

誤ってフェノトリンを塗布、あるいは接触した場合は、速やかにぬるま湯で拭き取るか、洗浄して早急に当院にご連絡下さい。

ノミ・ダニ駆除や予防には動物病院で処方される薬剤を用いることをお勧めします。

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参考文献・資料等
  1. Common hazards for cats


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この記事を書いた人

福山達也