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猫伝染性腹膜炎 (FIP)とは?
猫伝染性腹膜炎:FIP(ねこでんせんせいふくまくえん:エフアイピー)は、猫に腹膜炎などを起こすウイルスによる病気です。多くの猫がこのウイルスに感染すると言われていますが、ウイルスに感染しただけでは発病しませんが、一部の猫(12%程度)で、ストレス(過度な多頭飼育、出産、栄養不良、猫免疫不全ウイルス:FIV感染、猫白血病ウイルス:FeLV感染、手術など)やその他のファクターが一緒になって発病するのだと考えられています。約7割の猫が1歳未満で発症しますが、稀ですが高齢でも見られる病気です。
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の原因
人の呼吸器疾患で問題になる、SARS、MERS、新型コロナウイルス(2019-nCoV)は同じコロナウイルス科ですが、ベータコロナウイルス属で、猫伝染性腹膜炎のコロナウイルスはアルファコロナウイルス属ですので、型が違います。
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の症状
元気消失、食欲不振、発熱などが見られ、徐々に痩せてきます。代表的な症状としては、病名の通り腹膜炎が一番多く、腹水により腹部が膨らんでぶよぶよした感じになります。腹膜炎が起こったものをウエットタイプと呼びます。また下痢が続くこともあり、肝機能や腎機能が悪化し、全身的に重篤な病気になりやすいものです。ウエットタイプ(全体の75%)以外では、ドライタイプと呼ばれる型があり、腹膜炎は起こらず腎臓や肝臓に肉腫(しこり)ができ、機能障害が起こります。また、さらに脳に病気が起こると、麻痺などの神経症状が出ますし、眼ではぶどう膜炎や失明、出血などが起こる場合もあります。
一般に、発病した場合はその後徐々に進行する傾向にあり、特に貧血や神経症状のあるものは死亡率は非常に高いとされています。
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の診断/検査
問診、身体検査、血液検査、血液化学検査などから疑います。他の病気との鑑別のために、必要に応じてレントゲン検査、超音波検査、腹水や胸水の検査、脳脊髄液検査などが必要になることもあります。特にドライタイプは診断が難しく、時間もかかります。FIPの抗体検査は診断の基準になりますが、判断は慎重に行う必要がります。なぜなら、多くの猫は抗体陽性でも発症しないからです。すなはち、抗体陽性であっても発症しているとは言えないので、他の症状などと総合的に判断する必要があります。
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の治療
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の予防
猫伝染性腹膜炎 (FIP)の看護/その他
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参考文献・資料等
- 猫感染症研究会ABCDガイドライン 猫伝染性腹膜炎[PDF]
- 伴侶動物治療指針 Vol.1; 56-60:猫伝染性腹膜炎(FIP)の治療
- How to インターフェロンネコIFN -ωの効果 猫伝染性腹膜炎