壱岐島内全域で猫パルボウイルス感染症が散発的に発生しています。予防注射をしていない猫をいきなり待合室に連れて入らないでください。必ず電話で予約をしてから来院してください。
猫ちゃんとの生活は人生に潤いを与えてくれる素晴らしものです。大切なのは「キャットオーナーが楽しく、猫ちゃんが幸せで、周囲の人に迷惑をかけない」ことです。そのためには、きちんとした飼育法を身に着けて家族みんなでキャットライフを楽しむことです。猫は、飼い主に従うという考えがほとんどない、我が道をいく動物ですが、人に媚びないそんなところがまた愛おしい動物です。よく猫の気質を理解して、あなたの愛猫が素敵な家族の一員になるようにしっかり育てていきましょう。
※壱岐島内では猫白血病ウイルス感染症、猫免疫不全ウイルス(猫エイズ)感染症に感染している猫が多くいます。特にノラちゃんを新しく家族に迎える場合、もしも先住猫がいる(陰性の場合)のなら、必ずウイルス検査を受けて陰性を確認してから同居を開始してください。
キャットフードはどれも同じではありません
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適当に選ばない!
毎日食べるものだからキャットフードは大切です。キャットオーナーさんたちをみているとフードに無頓着な方もまだまだ見られます。キャットフードはどれも同じではありません。きちんと月齢や年齢にあわせた「総合栄養食(栄養学的にはキャットフードと新鮮な水だけで足りる)」と表示があるものを与えましょう。
キャットフードにはさまざまなものがありますが、安売り店などを避け、栄養バランスや品質など信頼できるメーカーのものを選びましょう。日々診療しているとフードが原因と思われる病気が特に多いことを感じます。
ドライフードは、貯蔵中に品質の変質が起こるので、買いだめせずに直射日光や高温多湿をさけて保管して、早めに与えるようにしましょう(大きくても1ヶ月くらいで食べ切れるくらいの袋を買うのが目安です)。
猫はもともと小動物を捕食していた動物です。食事を一度に食べきらずに、食べ残しながら少しずつ食べていく習性があります。ですから、一日に与える量を決めて、数回にわけて与えるか、それが無理なら小分けにして数カ所にフード容器を置くといいでしょう。
注意点は、猫は偏食傾向が強く、嗜好(しこう)が偏ると栄養バランスが崩れ、病気にかかりやすくなります。人間の食べ物をむやみに与えないことも大切です。仔猫の頃から正しい食生活を心掛けてあげましょう。
まずは動物病院で健康診断
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健康な時にこそ動物病院に行く!
猫ちゃんを飼いはじめたら、なるべく早く動物病院へ連れていき健康診断を受けましょう。特に仔猫はまだ病気への免疫ができていません。安全のため、キャリーバッグなどに入れ、他の動物と接触しない状態で行くべきです。
猫んちゃんに多い伝染病は混合ワクチン接種で予防できます。仔猫の混合ワクチン接種は生後6〜8週齢頃から複数回行います。成猫になってからも、定期的な予防接種が必要です。また、他にもフィラリア予防、ノミ・ダニ予防も、愛猫の命を守るために必ず行いましょう。
時々、今まで動物病院に行ったことがないなんて自慢する人がいますが、明らかに「私は猫の飼い方を知らないです!」と吹聴しているようなものです。周囲の愛猫家の目線がきついのに本人は気づいていないようです。。。。
※2017年冬〜2018年春にかけて壱岐島内で猫のパルボウイルス感染症(汎白血球減少症)が大流行して多くの猫ちゃんが亡くなりました。この病気は予防注射さえしていればほぼ100%防げる病気です。またいつ流行するか分かりません。猫ちゃんを飼育したら予防注射は常識だと認識してください。
INDEX
ライフステージ別飼育ガイド
あなたの猫は何歳?
猫を飼育する上で、最も重要なことのひとつは、猫が生涯を通じてどのように成長し、発達していくのかを理解することです。何が「正常な」老化なのか、それとも病気の兆候なのか、どう見分ければいいのでしょうか?このガイドでは、猫の年齢に関係なく、幸せで健康な状態を保つために知っておくべきことを説明します。以下から愛猫の年齢カテゴリーを確認し、ライフステージに応じた愛猫のニーズについて詳しく知ることができます。ぜひ参考にしてください。ただし、最新の海外のガイドラインでは、この6つの時期から4つの年齢関連段階(子猫、ヤングアダルト、成熟したアダルト、シニア)と終末期の5段階に分けるように変更になっています。
子猫の飼い方
仔猫を迎えるための準備と注意
快適な環境づくり
清潔な毎日のためのお手入れ
健康管理と病気・ケガの予防
ペットの栄養学
- 育ち盛り(仔猫)の栄養学
- ベーシック栄養学
- 猫に必要な栄養素
- キャットフードの選び方